畑中 篤さんのうつわ と "ゆい"
あれから、私の日常の中にお茶の時間が少しづつ溶け込むようになりました。
丸いカップに手を包むと、お茶の温かさが広がって手が温かくなる。
月ヶ瀬の土がかかっているという、少しざらざらとした質感に愛着が湧く。
ほっとしてつい、すりすりとずっと触っていたくなる。
少しひび割れたような表面に、ポーッと見入ってしまう。
月ヶ瀬の単語を知らなくて、最初聞いた時に
『ツキガセノツチ?』ってかんじだったのですが、調べてみると
奈良県月ヶ瀬市で取れる土のことだそうです。
月ヶ瀬はお茶の名産地。
その昔は琵琶湖の湖底だったとも言われている超良質の土。
それも限られた量しかなく、いまのストックを使い切ってしまったらおしまい。無責任には作れない。
と草々さんのインタビュー記事にも書いてありました。
畑中さんの誠実な人柄が伝わってくる記事です。
凛とした美しさがある。
ただ、そこにあるだけで、眺めているだけで雰囲気がある。
ただ美しいだけでなく、機能性も備わっています。
内側の茶漉し部分に均一で丁寧な穴が開けられているので、茶葉が出てきたことは一度もありません。
内側には釉薬も綺麗にかけられているので洗いやすいです。
そしてお茶会でも感動した、なめらかで美しい水流。
「美しい…。」
と思わず声に漏れてしまうほどで、私が購入を決めた決め手の一つになりました。
見れば見るほど、知れば知るほど大好きになっていく器です。
畑中さんの器の写真を撮っていて、草々さんのお店の雰囲気に似ているなと思いました。
繊細で、力のある美しい佇まい
美しいだけではない丁寧な仕事
丁寧な仕事に、想いが込められているように感じます。
今回、高根さんが奈良に移住したばかりの頃、飲んで癒されていたというお茶。
草々さんでずっと出されていたというお茶。
"ゆい" が草々さんオリジナルパッケージで販売されるとのこと。
とても可愛くて素敵なパッケージです。
販売の経緯もパッケージに込められた想いも、なんて愛が深い方なんだと感激したのでそのままリンクを貼らせて頂きます。
東京に帰ってきて、やっぱりいろいろな外部の情報に心が揺れてしまう時もあります。
でも、このお茶を飲む時間だけは、草々さんから頂いた言葉を思い出して今の自分の気持ちに向き合いたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?