初めての陶芸体験
ぐるぐるぐるぐる
自分の指紋が、ろくろをすると模様になっていく姿が面白かった。
土に触ると、冷たくて少しザラザラとしていて気持ちがいい。
今年の夏に、茨城県坂東市で陶芸体験をした。
自分の足で踏んで回す電動ろくろに初挑戦。
足を踏む力次第で速度を変えられるので、焦らずゆっくりと作ることができた。教えてくれた女性の先生も穏やかで優しく、癒しの時間になった。
回っている土のかたまりに指を入れるだけでぐんぐん形が変わっていく。
指の力の入れ具合でも形の変化があり、私はその変化を感じるだけで楽しかった。そして何より、土の感触が心地良くて童心に返った気分だった。
「作る」
一つで個性が出る。
隣のカップルのお兄さんは、ぐんぐん1人で糸切りまでいってしまい失敗。
隣の彼は、持ち前のセンスでこだわりの形にしていて、
「本当に初めてですか?」と先生に褒められていた。
かくいう私は、慎重になりすぎて先生の一声がないと先の作業に進めない。
他の人は個性的なお碗とか、湯呑みを作っていたのに私は何の特徴もないお皿を二枚作っただけで、なんだかつまらないなと思った。
そんな私にも、このお皿のこだわりがある。
指紋を模様のように残すこと。
先日焼き上がったので、取りに行った。
指紋の上に、薄い水色の釉薬がかかって水が溜まっているようだった。
意外と良いじゃないか。
他の人と比べたらつまらないなと思っていたが、完成した姿を見たらなかなか良かった。
私らしくて良いじゃないか。
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