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「リボルバーズエイト」に学ぶ昇華ポイントの企画アイデア
こんばんは。なるぴーです。
2/3は節分でしたね。恵方巻きの価格の高騰ぶりに驚きを隠せません。
前回は、「ECから学ぶ、購入後にもう一度買いたい!と思わせる企画アイデア」について紹介をしました。オンラインショップでのメッセージカードのような感情のデザインがファンをつくるポイントのひとつになることをお伝えしました。
さて、本日は個人的に注目しているゲーム「リボルバーズエイト」について考えていこうと思います。
▼リボルバーズエイト公式サイト
https://rev8.sega.com/
おすすめの読者
既存タイトルの昇華のさせ方を考えたいゲーム企画者
リボルバーズエイトとは
supercell社「クラッシュロワイヤル」の昇華ゲーム。
クラッシュロワイヤルとは、ざっくり説明すると下記のようなゲームです。
▼クラッシュロワイヤル
https://clashroyale.com/ja/
◆基本ルール
・制限時間は180秒
・バトルはリアルタイム制
・8枚のデッキからランダムに4枚カードを引いた状態でスタートする
・カードを消費するにはコストを支払う必要がある
・消費したカードはデッキのカードをすべて使い切るまで使用できない
・コストは1秒につき、1回復する。60秒以内になると回復速度が2倍になる
◆勝利条件
・制限時間以内に相手のメインタワーを破壊する
・制限時間終了時点で、相手よりも多くのタワーを破壊する
◆敗北条件
・自分のメインタワーを破壊される
・制限時間終了時点で、相手よりも多くのタワーが破壊されている
クラッシュロワイヤル型ゲームは、実は既に先行タイトルが市場に出ており、新規性があるとは決して言い難いです。
・サーヴァント・オブ・スローンズ(スクウェア・エニックス)
・ガンダム即応戦線(バンダイナムコ)※サービス終了済み
でも、個人的にはついついやってしまいます。
セガさんの企画者が何を昇華したのか紐解いてみましょう。
昇華ポイント
① 縦持ちから横持ちへの変更
② アクティブスキル(スペシャルスキル/ノーマルスキル)の追加
③ 丁寧なチュートリアル
④ ソロプレイの追加
では順に観ていきます。
①縦持ちから横持ちへの変更
先行タイトルの「サーヴァント・オブ・スローンズ」「ガンダム即応戦線」
いずれも縦持ちでした。では、なぜ横持ちに変えたのか。
私の仮説では「背中だけみててもツマラナイ説」を提唱します。
先行タイトルはいずれも、キャラクターがゲーム下部から上部へ向かっていきます。
特殊な嗜好性がない限り、背中がそんな一般ウケするとは思えない。
後述する②のスキル演出を魅せたい意図もあったのでしょう。
② アクティブスキル(スペシャルスキル/ノーマルスキル)の追加
スペシャルスキルとは
ゲーム中に1度のみ使用可能な強力なアクティブスキル。
リーダーのみ使用可能。
ノーマルスキルとは
一定時間経過で使用可能なアクティブスキル。
特定のキャラクターが使用可能。
クラッシュロワイヤル型のゲーム性としていかに効率よく相手のリソースを削るかという駆け引きがあります。駆け引きをするにあたり「いつ / どこに / 何を出すのか」を判断する必要があります。
その変数として2つが加わり、戦略(バトル前にどんな戦いをするかの作戦)と戦術(バトル中の駆け引き)が強化されています。同じデッキでもスペシャルスキルを変えるだけでも戦い方にバリエーションが出ます。
③ 丁寧なチュートリアル
教え方が非常に丁寧で、ゲームを楽しんで欲しいという姿勢が好印象です。
特に、「ユニットの特徴(長所・短所)」の伝え方がうまい。実際に短いチュートリアルプレイをさせながらなので、覚えやすいです。サーヴァント・オブ・スローンズでは、初期段階で多くのキャラクターが入手できるので、理解のキャパシティを超えました。適切な情報量をいかに学習させるか?という点でお手本になります。(ゲーム企画者はユーザー学習ステップを明文化できると強いです)
④ ソロプレイの追加
クラッシュロワイヤルは基本的には、オンラインバトルのみです。
バトル勝利で「宝箱」を獲得できるのですが、これは一定時間経過しないと開けることができません。所持できる「宝箱」には限りがあります。
なので、いっぱいになると「もういいや」とアプリを閉じてしまうのですが、リボルバーズエイトではソロプレイ(ストーリークエスト、キャラクターのチュートリアルクエスト)があります。
これにより、「やることがない」といった状態を回避するのに貢献しています。もちろん副次的には、「対人戦コワイ」というプレイヤー特性へのセーフティネット、③で述べたチュートリアルの役割もあるのでしょう。多くのユーザータイプへのカバー領域を広げているコンテンツとしての役割を担っています。
まとめ:昇華するときの着眼点
強みを活かす方法と、弱みを打ち消すという2種の方法がありそうですね。
・強みを活かす(②のようなパターン)
・弱みを打ち消す(①③④のようなパターン)
いかがでしたか。
既存タイトルを上記の着眼点で見てみると、気づきが得られるかもしれません。それでは現場からは以上です。
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