ダメなゲーム企画にならないための7つチェックリスト
こんばんにゃ。
頭の中に、「にゃにゃつの大罪」という言葉が浮かんで離れなくなってしまいました。なので、金曜の夜にnoteを更新します。
にゃにゃつの大罪司教なるぴーです。
スマホゲームの現場で、コンテンツのディレクションとプロジェクトマネジメントに携わってます。
職務上、色んな人の企画を目にする機会が多いです。
ここでいう企画は、スマホゲームで追加されるような「シナリオありで、月の目玉になるようなイベントの企画」です。
その企画にもやはり、いい企画・わるい企画というのがあります。
じゃあ、わるい企画って何がダメなのか?
企画を通すには何が必要なのか、というのを言語化してみようと思います。
え、いい企画のつくり方を聞きにきた……?
それは、私も知りたいです!(うおおー!)
では早速、いってみましょう。
1.その企画にフックはあるか?
フックの定義を「知らない人が聞いたときに、面白そうと思えるか」とします。
これがない企画は正直、厳しい。
というのも、まず「面白そう」と思ってもらえないと、手にとってもらえないのです。
「面白かった」はあくまで結果で、わたしたちは、あの手この手で、見つけてもらわないといけないのです。
2.そのフックでプロモーションできるか?
すべての企画は「知ってもらわないと、始まらない」ということです。
知らないものは選べない。知ってもらって、初めて選択の土俵に上がる。
『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』は知っているから選べるのであって、『ゴーストオブ・ファイナルドラゴンブラザーズ防衛圏』を知らなければ選んでもらえない。
企画のフックを使って、プロモーションするイメージが湧くかどうか、
というのを考えておかないといけません。
3.その企画は独りよがりではないか?
企画者が陥りがちなのが、「自分がやりたいこと」だけを詰め込んでしまったり、「違うことやろう」と奇をてらってしまうパターンです。
たとえば、「最近、ギャグテイストだったから、逆に胸くそ感あるテイストにしたい」みたいなパターンです。
ここで立ち止まって考えるべきは、「胸くそ感」は本当に求められているのか?という第三者視点です。
もし、ギャグテイストが多くのユーザーに受け入れ、求められていることであれば、わざわざ「胸くそ感」を積極的にやるべきではありません。
お客さんを観察し、「何に反応し喜んでくれているのか?」を理解するところから始まります。
4.その企画はどんな読後感を与えたいのか?
ストーリーがある企画をつくる場合、まず最初にやらないといけないのは「どんな感情になってもらいたいか」というゴールを定めること。
このゴールがないと、途中途中のエピソードがちぐはぐになってしまい、持っていきたい感情のゴールに持っていけないためです。
プロットのことは、童話『桃次郎』の例をつかって、こちらのnoteでも触れているので、興味がある方はどうぞ。
5.その企画はキャラクターが魅力的に映っているか?
本来のキャラクターの魅力がきちんとアピールできないパターンも、NGあるあるです。
多くのキャラクターゲームの場合、そのキャラクターに好意を持ってくれているお客さんがいます。
そのキャラクターたちが「かっこよく、かわいく」見えることを無意識下で望んでいるわけです。
それに気づけず、たとえば、シナリオの都合でゲストキャラクターだけが動いてしまい、後は棒立ちのようなものも見かけます。
これをやってしまうと、せっかくそのキャラクターを舞台に呼んだのに意味がなくなってしまいます。
「キャラを魅力的に活かせているか?」が必要な観点になってきます。
ちなみに、過去にこんな記事も書いてみました。
6.そのプロットは、整合性が取れているのか?
よく見かけるのが、やりたいシーンが先行して、線ではなく点になってしまうパターンです。
「このシーンを見せたい」「こういうこともやってみたい」というやりたいことがたくさんある人が陥ってしまう罠でもあります。
点になってしまうのを紐解いてみると、キャラクターの動機と合わず、「言わされている」になってしまう。
キャラクターの動機や目的をアタマの中にインストールし、脳内劇場で自然に動くかをシミュレーションするしかないです。
7.その企画を実行するのに、必要な情報は揃っているか?
企画は考えて終わりではなく、実行してこそ意味があります。
そのためには、関係するひとに納得してもらい、動いてもらう必要があります。そして、各職掌によって、欲しい情報は異なるので、それぞれに対して必要な情報を渡していかないといけません。
エンジニアさんなら:データの構造をどうするのか
グラフィッカーさんなら:イラストのパーツ分けに影響するのか
など、気になるポイントが異なります。
企画者はやはり、それぞれの職掌のひとが何を気にしているか?を幅広く理解できている必要がありそうです。
幅広く知っていないと、開発をゴールに導けないのです。
「相手目線で物事を考える」ということは、チーム内だけでなく、お客さんに対しても必要です。
まとめ
では、まとめです。
「わるい企画」にならないためには、少なくとも以下のチェックリストを突破する必要がある。
1.その企画にフックはあるか?
2.そのフックでプロモーションできるか?
3.その企画は独りよがりではないか?
4.その企画はどんな読後感を与えたいのか?
5.その企画はキャラクターが魅力的に映っているか?
6.そのプロットは、整合性が取れているのか?
7.その企画を実行するのに、必要な情報は揃っているか?
このnoteがズルいのは、よい企画ではなく、わるい企画という、
「それはたしかに、そうかもしれない!」という、ブラックリストを挙げている点です(悪)
よい企画についても議論していきたいですね!
それではまたお会いしましょう。さようにゃら!
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ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
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勉強代に充てさせてもらう予定です。