自分の部屋の惨状、信じたくない -君が生きた証(RUDDERLESS)-
⚠️ネタバレを含みます。
真っ先に作品をご覧ください。
『君が生きた証(RUDDERLESS)』を見た。
気持ちが落ち着いたら、もう一度見たい。
見た後にストーリー内容を説明しようとすると、至ってシンプルだった。
けどそれを何も知らない状態で見られたことは、幸福だった。
幸福、という言葉のチョイスでいいのかな
作品が3分の2くらい進んだところで、
どういう気持ちで見たらいいん……いや今更戸惑い始めても仕方ないけどさ……
次見るときに、また心持ちを考えるか
と思った。
その3分の2あたりのところ
心臓がめっちゃ重くなった。
すごいんよ、
急に、肺の中心辺りにある固形物の重量が増す感じ
後ろめたい気持ちをチラ見しながらも、サムを応援していた。
だってあんなに楽しそうでさ
波長を寄せ合える相手とのセッションは、楽しい。
けど突然、ちゃんと見ろって言われた。
ケイト
いや、ごめん、アンに
ちゃんと現実を見たら、心臓が重くなった。
何も知らないバンドメンバーは意気揚々と遊んでいて
サムは他人の曲を自分のもののように歌っていて
夢見心地でサムの応援をしている場合じゃなかった。
ジョシュは、二度と歌えないんだもんね。
で、ここまで寄せた気持ちは大体、
私の妄想だった。
もう気持ちがぐちゃぐちゃで涙も出ない。
見ている間
私はクエンティンだったし
私はサムだった。
完全に、じゃないけど、半分くらい
いや3分の2かな
事情を知らないままサムのファンになったし
ジョシュのことは最後までわからなかった。
このお話で自分と重なったのは
エイミーの行動、くらい?
うーん
けど無理やり重ねた感も否めないから保留
エイミーは
息子をカバーするため懸命に戦うけど、
彼自身のことは肯定しない。
サムは
息子の事実から目を逸らし身を隠すけど、
彼自身のことは否定しない。
真逆な夫婦と思ったけど、そう言うには彼らの人生を知らなさすぎる。保留。
事実を、どう、受け入れないか
それぞれ違ったなあ
最後、サムが音に乗せた呟きで
ま〜〜〜〜もう全部溢れた。
泣き疲れてそのまま寝た。多分
作品を見ていた携帯を床に落としたまま
気づいたら朝だった。
アラームを毎日設定にしていたのが救い
この人のことがわかったらどれだけよかったか
って
考えたこと、ある。
そう思う相手ほど、ぼやけていったな
話の内容も、とっ散らかった気持ちも
整理できそうでできなかった頭のノートも
全部覚えているけど
なんでこんなに泣いたのかは結局わからん。
うるっとくることはあっても、
号泣はない作品だと思ったんだよ。
ストーリーが一気にフラッシュバックすることもなかった。
けど
ほとんど内容を追えないエンドロールを見ながら
ただ、サムの呟きと表情だけ頭に焼き付けて泣いた。
今になってぼんやり思うのは
なんで私の部屋はサム以上に汚いんだろうという
サムはわかるよ、
だってあんな状態だったら部屋も散らかるわ