#10 初めてZoom演劇を見たら誇らしい気持ちになった
5/31 劇団ノーミーツ 『門外不出モラトリアム』の一夜限りの再公演を観ました。
そもそもこの演劇自体を知ったのが当日の朝だったので、前知識もなくそこまでの期待感もなく観たのですが、観終わった今となってはとても誇らしい気持ちになっています。
依然、湘南の学生がポカリのCMをオマージュして制作した映像作品がすごいと紹介しましたが、今回の作品はさらにすごくて製作期間3週間足らずで140分の公演になっています。
再公演の視聴者1900人オーバーは帝国劇場のキャパを越えるほどで、自宅だとイメージがつきにくいですが画像でみるとものすごい数だったことが分かります。
出所:帝劇フォトギャラリー(https://www.toho.co.jp/stage/teigeki/photo_gallery/index.html)
しかも、出演者は互いに誰とも直接会わずにこの作品を作りあげたそうです。
僕自身はレガシーな日系大企業で働くただのしがないサラリーマンで、今回この作品に出演している演者の方や関係者の方たちとは縁遠い存在かもしれません。
ただ、コロナの影響で何かと不自由なことも多かった自粛期間中に、学園祭のような熱量をもって、こんなに素晴らしい作品を世の中に届ける同世代がいることに本当に勇気づけられましたし、誇らしく感じました。
例えると、違う部活の夏の大会を観にいったような感覚です。
あいつらマジでかっこいいな、オレも頑張らないと、となりました。
特に、公演後の配信で主役の女の子が4月に自粛になって全くやることがなくなってしまったところにこの作品に携われて良かった的な話をして泣いている姿は、本当に美しかったです。
もちろん内容も良くて、入学から卒業までフルリモートで過ごした大学生という設定自体も、作品の中で学生が友達とのスクショを現像して部屋に飾っているのとかもエモが詰まってました。
特に、パンフレットのスクショとかの写真がたくさん並んでるページとか最高でした。
個人的にZoomの四角いのがそれぞれ並んでる画面割りみたいなのは、これからもっとリアルに近いような形に変わっていくと思っていて、多分何年も経つと、うわこの画面割りでリモートやってたのめちゃくちゃ懐かしいってなるんじゃないかと勝手に思ってます。
そういった意味でのリモート勃興期の時代の変曲点に立ち会っている感じもとてもワクワクしました。
最後に
この公演のチケットの価格は2500円、さらに800円のパンフレットも買ったので合わせて3300円です。
製作費何桁億とかのハリウッド映画ですら映画館で1500円程度で観れる時代ですから、正直安くはありません。
ですが、こんな今の世の中に、「まだやれる、もっとやれる」と自分を急き立ててくれるような、そんな同世代を身近に感じられたこの作品に立ち会えたことに、僕は喜んでお金を払いたいと思います。