ソーシャルVRで対話は共創に変わる。
私は、2つのソーシャルVRにハートを強く撃ち抜かれてしまいました!
その一つが「Neos VR」。ででん!
これまでに私が体験したソーシャルVRサービスでは、バーチャル空間での対話・交流に重きを置き、創作といっても既存の3Dオブジェクトを置くなり、空間にお絵かきが出来るというだけで、複数人で共通の何かを作ることは不可能だったように思います。
それに付け加え、より高度な物体やインタラクションを作る場合に特定バージョンのゲーム開発ツールにプラグインを加え、一定の決まり事を守りつつアップロードするという・・デジタル技術のリテラシーなしには、創作者の輪に入ることはとても難しいと感じていました。
NEOS VRではVR空間でそのまま、目が回るほど多くある道具をつかうことができます。
そして、私にはとても関心したポイントがあります。それは、
「隣にいる友人が開いている道具箱やUIが見えていること」と、
「そこから取り出した道具を持って受け渡せること」です。
要するにこれがない場合、
私は「じゃあ、空間に描けるペンを出してみて」と話し、友人はわからず
「どこにあるの?」といった会話になるでしょう。
「右の丸いアイコンをクリックすると○○が表示され、その並び左から4番目の・・・」といった、とても困難なオペレーションになってしまいます。これではやってられません・・・。
この対話と行動の相互遅延により、共創はぴくりとも起きません・・・。
このポイントを押さえているNEOS VRでは、取って渡すだけで成立します。
もはや言葉もいりません。私はまずそこに驚きました。(そこかい!)
いやもちろんこれくらいのことは序の口で、NEOS VRでは、VR空間でそのまま、複数人によるコーディングが可能です。(上に貼った動画)これをLogiXといいます。
その場でどんな物体でもアバターにし、着用することもできます。
NCRという通貨で創作物の売買や、お気に入りのワールドへ投げ銭をすることも可能です。
私は参加できませんでしたが、日本のNEOS VRコミュニティー内で、映画上映会があり、上映後に各々感想を話し合うどころか、創作がはじまったというから驚きです。
「できるかな~」といえば誰かが「できたよ」と作ってしまう。
会話するようにしてものを作る世界が、VRではすでに起きています。
人は誰しも生まれながらにしてクリエイターなのではないかと思いますね。
そしてもう一つが「Mozilla Hubs」。
なんら変わりのないソーシャルVRだと思いますよね。ふふ。
ブラウザ上で動くので、VR機器ではもちろん、PCやスマホからでもプレイできます。URLをクリックしただけで入室できます。動作はかなり軽快で、50人規模の集会でも動いていたと聞きました。やば。
ソーシャルVRのワードプレス(CMS)を目指しているとのことです。
こちら、昨日友人と遊んだ様子です。右の地黒な男性が私(VR使用)です。
私以外の3人はPCで参加しています。
私は以前、PCでプレイするタイプのソーシャルVRに参加し、とても残念な気持ちになりました。
私も友人の体も、ただ空間に置かれているだけで、目に見えているものが「対話」を成すものと認識できず、しまいには音声だけで会話していました。それって電話でいいよね・・・。
ですが、このMozilla Hubsで感じたことは、複数人集まったとしても、その中の一人でも身振り手振りのできるVR参加者がいれば、見えている空間や体の動きが、現実同様に対話を成す要素となる。これは実感として私が得たものです。
この点を押さえれば、スマホでの参加者も巻き込めるし、なにより、今あるテレビ会議アプリのようなものよりも格段に話しやすい。たぶん数人いる友人の対話位置が把握できるから、誰の発話であるか認識できる分、余計に神経をすり減らすことがないのかなー?と思います。
あと、参加者すべての動画データをブロードキャストしていない分、帯域を圧迫していないのでしょうか?音声もとても聞きやすく感じました。
バーチャルとは必ずしも頭に被る立体装置で見る世界のはなしではなく、
平面的であろうが、カボチャやナスであろうが、自分がそこにいるかのように感じられさえすれば良いのであろうと思います。
それらを包括した体験に紐づくユーザビリティであることは、大切でとても奥深いことだと思いますね。
by えんちゃん
Narratify Co., Ltd. 代表
VRラボ