
原風景の中を走る、
山を走っていたら原風景という言葉を思い出した。
・自分にとっての原風景ってどこだろう?
・そもその原風景ってなんだ?
原風景は、人の心の奥にある原初の風景。 懐かしさの感情を伴うことが多い。 また実在する風景であるよりは、心象風景である場合もある。 個人のものの考え方や感じ方に大きな影響を及ぼすことがある。
「原風景」を調べるとそう記載されている。大きな影響を及ぼした風景。
私にとっての「原風景」は、秋のむさしの国【武蔵国】の山々かもしれない。学生時代の多くのトレーニングコースはこれらの小さな丘や山を走っていたからかもしれない。もしくは小さい頃の家族との朝の散歩コースがちょっとした森の中を毎日歩いていたからもかもしれない。
久しぶりに山を走った。山を単独で走るのは4年ぶりくらいかもしれない。来週トレランレースに参加することを決めているために先月から練習開始。
UTMBに出るまで熱病のように走った40代前半。(そのことはこちら↓)だが、finish後は最大の趣味のサッカーに週末時間を割くようになった。
”レースに出る”と決めてしまうとやるしかないので1月前から少しづつ走り、最後の調整で山へ。
日曜午前の大仕事。朝5時に起きて、山へ向かう。

赤印のついている顔振峠までが目安のゴール。飯能駅から帰りの吾野駅までの総距離は約20km。慣れた山道。

飯能駅から8時過ぎにスタートして1時間ただずに日和田山に到達。ここは最後急な岩場があるが何しろ巾着田を一望でき気持ちがいい。
この後は、物見山・北向地蔵・一本杉峠を通り顔振峠を目指す。ここが主に山道。足場を確かめる最も意味のあるコース。実質10km程度か。
数年前に何度も走ったコースだがやはり久しぶりに来るときつい。
2時間26分で顔振峠到着!

顔振峠の茶屋から見える風景は正しく、私の原風景だと感じた。山を走った汗で濡れるのを避けてきたビニールに包み、”1000円で食べれるのください”
と聞くと、”どれも1000円しないよ”と指し示され肉うどん750円をいただく。
これがむちゃくちゃ美味い!このコシのある手ゴネうどんは太さも不揃いでなんともアジがある。
食べ終わりごろに、”目の前でとれたみかん”と差し出された。なんとも酸っぱくて疲れが取れるので嬉しい。世話焼きのおかみさんの田舎のサービス。また来たくなる。
食べ終わって後はスピードに乗って3.5kmの山道を駆け下りる。実はこれがとても太腿と足場への注意力を研ぎ澄ますいい練習になる。
40分ほどで駅に到着。

紅葉のシーズンとのことで、特急、ラビューも止まるそうだ。それには乗らずゆっくりとまず飯能駅に向かう。
武蔵野の山々は季節によって顔が異なる。この日は少し赤らんでいてそれでいて少しひんやりしている。夏のことのあの蒸し暑さと虫のなく声は聞こえない。

飯能駅ではリニューアルされたのか木製ベンチがあった。工芸の世界観的にいうとこれをどのように組み上げたのか、素材はやはり地元の杉なのか、木目を合わせたのはどのような流れで揃えたのか、揃えて接着してからカンナ で削ったのか?などもろもろ質問が頭に浮かんだが、今日は休日なので探究せずに疲れた身体を乗換電車に押し込める。
懐かしい小手指駅で副都心直結に乗換えて帰路へ。
帰宅してもまだ14時過ぎ。朝から動くとかなり時間が長くていい。
むさしの山々が自身の原風景で、”個人のものの考え方や感じ方に大きな影響を及ぼす”ことになったかどうかは明確ではない。
が、好きな景色を見たい、山の向こうをみて見たいと連続して走るトレランの源泉は原風景が与えてくれたと思っている。
そしてトレイルが仕事やものごとの考え方に影響を与えるのを考えると(詳細は以下にまとめ)、タイトルに記載した通りむさしの山々が自身の原風景なのかもしれない。
2022年11月19日実施のfuntrails動画簡易で作成。日程入れ間違えたw
紅葉のなか気持ちよく走り切れて最高の休みになった!またゆっくり走ろうと思います!