質問力は日々のトレーニングでどんどんアップする
前回は、ビジネスでの質問力の重要性についてお伝えしました。
質問力は、ビジネス成功のカギを握る要素の一つです。
実際にどんなシチュエーションでどのように質問をするべきかを意識し、日々の業務でトレーニングしてみてください。
今回は、日々の業務で質問力をトレーニングするための具体的な事例をいくつかご紹介します。これらは、日常の仕事の中で簡単に取り入れられる工夫や意識の持ち方で変わります。
1.ミーティングで「目的質問」をする
例:「このプロジェクトの成功基準は何ですか?」「今回の会議で得たい結論は何でしょうか?」
ポイント:会議や打ち合わせの場で、まずプロジェクトや議題の「目的」や「目標」を明確にする質問を投げかけることを習慣にします。特に忙しいミーティングでは、目的を確認するだけで、その後の流れがスムーズになり、関係者全員が目標に向かいやすくなります。
2. 「5 Whys(なぜを5回)」で問題の深掘りを行う
例:問題が発生した際、「なぜこの問題が起きたのか?」と問い、出てきた答えに対してさらに「なぜ?」と質問を繰り返す。
ポイント:トヨタの問題解決手法として知られる「5 Whys」は、表面的な原因ではなく根本原因を見つけるための強力なツールです。この質問法を実践することで、問題の本質を明らかにする力が鍛えられます。
3. フィードバックで「改善提案」を引き出す
例:「この提案について、改善できるポイントはありますか?」「もっと良いアプローチがあれば教えてください」
ポイント:上司や同僚、部下にフィードバックを求める際には「改善提案」を促す質問を入れます。これにより、相手の意見や新しい視点を得ると同時に、質問を通じて会話を深めることができます。質問を受ける側も積極的に意見を出しやすくなるため、双方の成長に繋がります。
4. 相手の視点を引き出す「パースペクティブ質問」
例:「あなたの視点から見て、この課題に対するベストなアプローチは何ですか?」「顧客側から見ると、どの点が重要だと思われますか?」
ポイント:他部署やチームのメンバー、顧客などの視点を知りたいときに活用します。相手の立場を踏まえた質問を心がけることで、より広い視点を持って判断できるようになります。また、このタイプの質問は、他者の価値観や考え方を尊重する態度も伝わり、信頼関係が強化されるメリットもあります。
5. 新人や部下への「成長質問」を習慣化する
例:「今回の仕事を通じて学んだことは何ですか?」「次に取り組むとき、どう工夫したいと思いますか?」
ポイント:成長を促すような質問を習慣化することで、相手の自己成長意識を引き出せます。また、自分自身の振り返りとしても有効です。日々の業務の中で「学び」や「改善点」に目を向ける質問をすることで、自己成長の姿勢が自然と身につきます。
6. 会話の深掘りに「フォローアップ質問」を意識する
例:「その背景にはどんな経緯があるのでしょうか?」「もう少し詳しく教えてもらえますか?」
ポイント:相手が何かを伝えてくれたときに、さらに詳細を引き出すためのフォローアップ質問を心がけます。簡単な質問でも、相手の意図や情報が明確に理解でき、より建設的な会話が生まれます。適切なフォローアップができると、相手も「自分の話をしっかり聞いてくれている」と感じ、コミュニケーションがスムーズになります。
上記以外にも、様々なジャンルの書籍を読むことで、多様な知識や考え方を吸収し、質問の幅を広げ流ようにします。いわゆる知識の引き出しを増やすというものです。
またニュースや時事問題にも関心を持ち、疑問に思ったことを深く掘り下げて考えてみることで、質問する習慣を身につけることができます。
さらに自分自身のコミュニケーションスタイルを振り返り、改善点を見つけることで、より効果的な質問方法を模索することができます。
これらのトレーニングを日々繰り返すことで、質問の質が高まり、必要な情報を適切に引き出せる力がついていきます。
質問力は鍛えれば鍛えるほど、対話やチームワークがスムーズになり、成果も出やすくなりますので、ぜひ試してみてください。
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