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使い方によっては、相手をかえって追い詰めてしまうこともある

「大丈夫?」という一言は、家族や友人、同僚に気遣いを示すシンプルなフレーズで、普段あまり意識せずに、ついつい使っています。
しかし、場合によってはプレッシャーを与えてしまい、相手をかえって追い詰めてしまうこともあります。


なぜ「大丈夫?」がプレッシャーになるのか?

一見親切なこの言葉ですが、状況や相手の心理によってはプレッシャーになってしまうことがあります。

無理に「大丈夫」と言わせてしまう
「大丈夫?」と聞かれた相手は、実際には大丈夫でなくても「大丈夫」と答えざるを得ない場合があります。
「大丈夫」と言うことで自分を奮い立たせようとする一方で、内心では不安や困難を抱え込んでしまうことがあります。

自分の状況を否定されているように感じる
体調や精神状態がよくないときに「大丈夫?」と何度も聞かれると、まるで「このくらいで頑張らないの?」と問われているように感じることがあります。
相手は「自分のつらさを理解されていない」と感じ、孤独感が強まってしまうこともあります。

具体的な状況が見えていないため、不安が膨らむ
「大丈夫?」という漠然とした質問では、相手の抱える不安や問題に具体的に寄り添うことができません。
「何が大丈夫なのか」や「どういうサポートが必要なのか」がわからず、相手はただ「頑張れ」と言われたように受け取ることがあります。

「大丈夫?」の代わりに使える言葉

「大丈夫?」に代わって、もう少し相手の気持ちに寄り添い、プレッシャーを和らげる言い方を考えてみましょう。

状況を具体的に尋ねる
「何か手伝えることはある?」
「今、どんな感じ?」
具体的に聞くことで、相手は話しやすくなります。
また、自分の状況を言葉にすることで、相手も自分の気持ちを整理しやすくなることが多いです。

相手のペースを尊重する
「無理しなくていいから、できる範囲でね」
「今日はどうするのが一番楽かな?」
このように、相手のペースを尊重する言葉かけをすることで、無理をせず自分のペースで進められるという安心感を与えられます。

少し踏み込んだ気遣いを示す
「しんどい時は気にせず声かけてね」
「どんな気持ちか聞かせてくれる?」
相手が辛い気持ちを抱えている場合、踏み込んだ気遣いを示すことで「頼ってもいいんだ」「話しても大丈夫なんだ」と感じてもらえます。

「大丈夫?」を使うべき場面とタイミング

もちろん、すべての場面で「大丈夫?」がNGというわけではありません。
短い確認が必要な場面や、軽いケガやミスの後に「大丈夫?」と聞くことで、お互いに気付けることもあります。

軽いケガやミスの後
軽いケガをしたときに「大丈夫?」と聞くことは、相手の状況をさっと確認する役割を果たします。
仕事ではちょっとしたミスの後に「大丈夫?」と聞くことで、すぐに状況把握ができます。

ただし、その後に「何か手伝おうか?」「他に心配事があれば言ってね」といった補足の声かけをして、さらに安心してもらうことが大切です。

すぐに返答が必要な状況
緊急時やすぐに相手の状態を知る必要があるときは、シンプルに「大丈夫?」と確認するのがベストな場合もあります。
その後に相手の返事に応じて、適切なサポートを示すようにしましょう。

相手に安心感を与える言葉を選ぶ

「大丈夫?」はとてもシンプルで便利な言葉ですが、時には相手にプレッシャーを与えてしまうこともあります。
相手が今どんな気持ちで、どんな状況に置かれているかを少し想像し、「何か手伝えることはある?」「今どんな気持ち?」といった、相手が話しやすくなる具体的な質問を意識すると、相手により安心感を与えることができます。

「大丈夫?」の一言がもたらす効果は、言葉選びとタイミング次第で大きく変わります。
普段の会話にちょっとした工夫を取り入れるだけで、相手との信頼関係もより深めることができます。

【今日の問いかけ】
「最近、どう?」

相手がどう過ごしているかを自然に引き出すことができる質問です。
「大丈夫?」よりも柔らかい印象で、相手にとって話しやすいきっかけになります。
まずは質問に答えて、必ず言葉にして書き出してみてください。
ひとつひとつの質問に丁寧に向き合うと、新たな気付きと行動が生まれてきます。
今日の問いかけへの皆さんの答えを、ぜひコメント欄にお寄せください。

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