日本は広い。関東から九州に移住して手前味噌を作ることになった話
こんにちは。作って書けるみかんファーマー嫁・narinoライターのつついのりえです。
先日、今年の2月に仕込んだ味噌を食べはじめました。
「味噌は冬に仕込んで、夏を越してから食べるもの」
関東出身の私はずっとそう思ってきました。が、どうやらそれは東日本に限った話。5年前に九州の天草に移り住んで来て、ほとんど熟成させずに食べる味噌の存在を知りました。
九州で食べられているのは麦味噌が中心です。
ここ天草でも味噌といえば麦味噌で、はじめて食べたときはおどろきました。我が家はとなりのおばあちゃんからよくおすそわけをいただくのですが、味噌を作ったのが冬ではなく、夏だったからです。
そして、こんなふうにも言っていました。
「(仕込んで)もう10日くらいだから、食べられるよ」
東日本ではこうじ菌以外の菌の繁殖を抑えるため、味噌を仕込むのは冬がよいとされ半年以上熟成させます。
対して天草ではあえて気温が高く発酵しやすい夏に仕込み、2週間〜1ヶ月程度で食べはじめることが多いようです。
同じ日本で、こうも味噌に違いがあることに驚いた私は以前、味噌のルーツや日本全国の味噌の分布を調べたことがあります。
ちなみに●●味噌というのは、味噌に使うこうじの種類によって決まります。
「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、慣れ親しんだ味を変えるのは簡単ではありません。
旅行などで一時的に楽しむ分にはよいですが、毎朝味噌汁を飲む我が家は、やっぱり慣れた味がいいなぁということで、一昨年から味噌を自分で仕込むことにしました。
我が家で作る味噌のこだわりは、ふぁくとりーNolley(2017年に開業した加工部門)の加工品と同じ「できるだけ地のものを使うこと。」
味噌の材料は次の3つです。
・大豆
・こうじ
・塩
大豆を作っている生産者の方を知らないので、熊本の穀物屋さんから熊本県産のフクユタカを取り寄せています。
昨年は知り合いの米づくりされている方のところで稲刈りのお手伝いをさせていただきました。そして、できた米を天草のこうじ屋さんに持ち込んでこうじにしてもらいました。
最近はコンバインで一気に稲刈りするのが主流ですが、このときは手刈りとはざかけを体験させていただきました。
せっかく自分で味噌を仕込むなら、塩にもこだわりたい。
ということで、我が家の味噌は塩も天草産です。
使っているのは、天草の海水を汲み上げ、太陽の熱でゆっくりと水分を飛ばす製法をとっている塩屋さんの塩。
上は塩を作っているハウスの中です。海水を貯める浅いプールが並んでいてその中で、塩ができていく様子を見せていただきました。
味噌の作り方は3つの材料を混ぜて、寝かせるだけ。
熟成に時間がかかるものの、作るのはとても簡単です。
そして、8月以降、食べはじめます。開けたら、しっかり熟成して茶色に。
実は去年と今年は、ワークショップ形式で何人かと方と一緒に味噌づくりを楽しみました。
シンプルな材料でできるマイ味噌。
来年も人数限定でやってみようと思います。お近くの方はぜひ一緒に作りましょう。気になる方は、ぜひnarino通信にご登録ください!
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この記事はつついのりえが書きました。
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