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国分寺関連施設(東京都国分寺市・西国分寺駅)

・国分寺市文化財資料展示室(東京都国分寺市・西国分寺駅)
奈良時代に全国に作られた国分寺。その国分寺という名を冠した駅は東京にある国分寺駅のみになっているのも興味深いところ。さらに隣には西国分寺駅まで存在している。国分寺という史跡を盛り上げたい意志が伝わってくるようである。国分寺市文化財資料展示室は西国分寺駅と北府中駅の間くらいにある、比較的シンプルな博物館になっている。

展示室は主に二つあるものの、手前にある展示室がメインとなる。恋ヶ窪廃寺跡にあった板碑の紹介や、武蔵国分寺の歴史を解説するかたちで、出土した瓦などを中心とした展示内容となっている。国を代表する寺になるため、かなり大きな建造物だったことは発掘調査からもわかっており、その大きな建造物から出土した建材は相当な多さだったことがわかる。また寺社ということから仏像や、変わったところでは銅鏡も出ている。

かなりコンパクトな展示室

聖武天皇の主導により全国すべての国に建立された国分寺。武蔵国分寺は鎌倉時代の末期、鎌倉幕府と天皇勢力(後醍醐天皇)との戦いが分倍河原という場所であり、その際に焼失したという歴史を持つ。その後に天皇勢力側の新田義貞により薬師堂を建立し、江戸時代に本堂を再建、現代に至っている。

住田正一コレクション 瓦マニアはどこにでもいるのか

奥にある展示室は十歩も歩けば端から端まで行けるくらいの広さでサブ展示室といったところだろうか。瓦を集めた住田正一のコレクションが中心となっている。どの地域にも瓦を集めることを主義とした人がいるということに驚きを隠せない。興味深いのは瓦にはその精製方法によって「男瓦」「女瓦」という種類があるということ。これは知らなかった。
なお、こちらの展示室では常駐している解説スタッフの方がいて、希望者にはかなり丁寧に解説をしてくれる。郷土博物館にありがちな見学者ゼロはここでも健在ながら、なかなかじっくりと見学できるかもしれない。トイレはなし。

入口もスマートである

・武蔵国分寺跡資料館/お鷹の道湧水園(東京都国分寺市・西国分寺駅)
武蔵国分寺の史跡は本堂を除けば金堂跡や鐘楼跡などが形としては残っているものの原型はもちろんなく、現在では広い公園のようになっている。ピクニック気分で弁当を広げたりする人たちもちらほら。ちなみに本堂には万葉植物園が作られており、季節折々の草木が植えられている。こちらのエリアは国分寺崖線という崖沿いに建てられており、その崖線沿いには江戸時代に徳川将軍が鷹狩りのために利用した「お鷹の道」と呼ばれる道が作られている。

入口にある印象的な古民家の長屋門は本多家という名主の住宅で、こちらは入ることができる。そちらではこの国分寺エリアで栄えた養蚕業の解説や、名主の家に生まれ医者となった本多雖軒ゆかりの薬箪笥(たくさんの種類の漢方薬が収められている)が紹介されている。湧水園の中は散策でき、湧水園の由来ともいえる湧き水が見られたりする。

長屋門の中が広い展示室に

敷地内には武蔵国分寺跡資料館がある。こちらは国分寺市文化財資料展示室よりもさらに国分寺について深掘りした展示内容を持っている資料館になっている。ちなみに武蔵国分寺は今年で史跡指定で百周年という節目でもある。もう少し盛り上げても良さそうなものだけれども。

メインとなる展示室内では国分寺のかつての姿を再現したジオラマや土器、仏具をはじめ、銅造観世音菩薩立像と唐草四獣文銅蓋がやはり目玉といえるかもしれない。NHK番組の『ブラタモリ』でも採り上げられたことが紹介されている。変わったところではトキの剥製がある。奥の展示室にはまたしても瓦コレクション。寺社の展示室にはおそらくこういった瓦コレクションが大量にあることが想像できるというもの。トイレは洋式。

武蔵国分寺跡資料館 史跡指定100年だって

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