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絶滅メディアの博物館(東京都千代田区・大手町駅)
絶滅メディア、インパクトのある名称である。技術革新によって日々あらたな製品が生まれている撮影機器や録音機器といったメディア関連の機器。その陰でひっそりと役目を終える旧型の機器がある。大手町の絶滅メディア博物館はそうしたもはや日の目を見なくなった撮影用ビデオカメラなどの機器を収集し展示しているミュージアムである。基本的には平日の開館が多く行ける機会がなかったのだけれど、週末に開館しているタイミングを見つけてようやく訪問することに。
館内にはびっしりと並んだ棚に数多くの機材が揃っている。黎明期のDouble 8/Regular 8と呼ばれたものやSuper 8/Single 8といったビデオカメラのヒット商品から変わった形の商品、珍しいところではタイプライターなどもある。録音メディアもカセットテープからDATにCDはもちろんのこと、映像メディアにはVHSやBetamaxといったテープ類やLDにDVDのディスク類、非常に珍しいVHDという媒体もある。VHDとはレコード盤の形をしたビデオディスクで、ケースごとプレイヤーに差し込むと中のディスクが本体に取り込まれるというものだという。
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館長が在廊していれば一つ一つの製品を丁寧に紹介してくれるため、知識がなくても理解できるのがありがたい。その上これらのコレクションはただ見るだけでなくて実際に手にとって動かしたりすることもできるというのがこちらのミュージアムの特徴で、陳列されているものを眺めるだけではわからない実際の感触、重量感、動作音に可動域までわかるのが面白い。家庭用動画カメラの数は圧巻で、8mmフィルムカメラなどは群を抜いている。
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コレクションの珍しさから海外の観光客からも人気で来館ノートには外国人も多く記帳している。資料コーナーもあって博物館に関する本も多く揃えられており、いくらでもいられそうな雰囲気の良いミュージアムである。トイレはなし。ちなみに絶滅メディア博物館は高円寺にもあり、そちらでは音楽プレーヤーや携帯電話といったメディアを収集して展示している。また訪問する際に古くなったメディアを寄贈することもできるので、眠っている機器があれば寄贈してみるのも良いかもしれない。
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