東京都現代美術館(東京都江東区・清澄白河駅 横尾忠則 GENKYO 〜マーク・マンダース展)
MOTこと東京都現代美術館では横尾忠則展を見学。
なんとなくのイメージしかなかった横尾忠則の集大成とも言える作品群がこれでもかとばかりに展示されている。入り口からすでに巨大な絵画がドンと展示され、めちゃくちゃ体力と精神力を削られる。
大型のインパクトある展示が軒並み揃っているので見る側にも覚悟が必要なほど。
ダダイズム、キュビズム、シュールレアリズム、コラージュ等の様々な画法を駆使している作品は、ある意味では計算されたものなのかもしれないけれど、そんな細かいことはどうでもいいと思えるほどの印象をあたえてくれる。
額を飛び出す絵画や分断された構図の絵画、謎のフリーメイソン?イルミナティ?のマークなど、なんなんだこれは、と説明つかない衝撃に襲われてクラクラする。
かと思えば突如、ルソーやキリコっぽい絵を描いたり、ひたすら滝の写真を集めたり、お堀でクロールする人物画を大量に量産したり、ある意味あたまおかしい。あたおかである。あたおか鶴太郎。
フロアーは1Fと3Fにある。3Fもまたインパクトがある。三叉路ばかりを大量に描いたと思いきや、愛猫であるタマ(なんて普通の名前だ)をひたすら描いたり、ほんとこの人の頭の中はどうなっているのか。もちろん褒め言葉です。
フラフラしながら次に常設展へ向かうと、ここでは河原温など現代作家の作品が展示されている。
先日まで開催されていたマーク・マンダースの作品も一部を引き続き展示。これが凄かった。見逃していたので見てみようと行ったのだけれど、死の匂いに魂を引っ張られてへたり込んでしまう。
(おそらく意図的に)撮影のできないエリアにある『夜の庭の光景』。
緩んだロープによって切断されている猫の像。
像・・・?
猫の死骸の毛並みがあまりにもリアルすぎる。
目録に素材が明記されている。
素材:木、ガラス、砂、その他。
この「その他」って、どういうことですか? と学芸員の方に尋ねる。すると伏し目がちに「そういうことです」という答えが。
最後の最後にこんな仕打ちが待ち受けているなんて聞いてない。やっぱり展示会に行くべきだった。
実はあまりMOTに行った回数が多くないのもあって、回っていないフロアーがたくさんあるんじゃないかと、全てのフロアーを攻略すべく動く。
地下階にはレストランの他に水のプロムナードがあり展示もされている。気づいていない人もいるかもしれない。これは必見の美しい場所。
常設展では屋外展示まで足を延ばす。ただでさえ人の少ない常設展、おまけにこの猛暑で無人のMOT裏をホテホテ歩くと幾つか作品が展示されている。ここは隠れた癒しスポットなのでMOTを訪れる方はぜひ。トイレは安定のウォシュレット式。
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