東武博物館(東京都墨田区・東向島駅)
都内の鉄道関係の博物館を徐々に攻略しはじめている身としては、この東武博物館は是非とも訪れておきたい場所の最有力候補である。生活圏から離れているので普段は使用する機会の少ない東武鉄道だけれど関係ない。そこに博物館があるから訪れるのです。ちなみに大宮の鉄道博物館は未訪問。ちょっと遠いからね。
博物館の外にはかつて使用されていた日光・鬼怒川方面への特急電車デラックスロマンスカーが展示されている。さすが鉄道の博物館だわね、なんて感心していたら、この博物館は東武線の高架下を有効的に活用したものになっていることに驚き。てっきり鉄道とは別に建物があるものとばかり思っていた。
入場券が切符方式なのは鉄道の博物館ならではという感じで、こちらでは電子決済すると少し安くなる。さすがである。さっそく目の前には蒸気機関車5号と木造電車のデハ5、その間には腕木式信号機が展示してあり撮影スポットにもなっている。パネルの背丈が低いので子供向け施設であることは明白。実際この日も他の見学者はほぼ親子連れだった。残りは生粋の電車好きっぽい。非常に仲間はずれ感を感じるが、そこはそれ。
感心するのが、1階の展示室(電車を走らせたり体験コーナーが多く揃っている)の奥の方に、デラックスロマンスカーのコーナーがあるのだけれど、展示室の奥へ進むと、先ほど表に展示してあった車両の内部へと出るということ。休憩所を兼ねた展示室になっているのだ。中からは外の風景が見下ろせるし、外から見た人も中に人がいることくらいは見える。訪問欲をかきたてるような展示方法である。
2階へ上がるとそちらではかつての切符販売機や窓口、それに普段は見られない裏側が観られる展示室がある。ここでは切符の鋏(今って鋏で切符を切ってるところあるのかな)が紹介されていて、区間ごとに鋏の切り口が違うことを初めて知る。そう考えると便利な世の中になったんだなあ。
さらに高架下ならではの造りとして、なんと館内から真上にある東向島駅の線路を覗ける窓がある。車輪が動く様子を至近距離で観られるという貴重なスポットである。名付けてウォッチング・プロムナード。さらに奥には貴重な東武鉄道の過去に使われていた車両の什器などが展示されており、かなり奥深く広い博物館である。純粋に展示物だけ観てもボリュームがある上、体験型の展示までやるとなると半日くらいは費やせるようなスポットかもしれない。当然ながら体験型の展示は混雑が予想されるけれど、鉄道系の博物館はどこも人気だからね。トイレは和式と洋式。子供用の小用・大用の便器もあるのに感心。