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三井記念美術館(東京都中央区・三越前駅 小村雪岱スタイル)〜貨幣博物館(同上)

・三井記念美術館

三越前駅から出てすぐにある日本橋三井タワー。おなじみ三井グループによる超高層ビルである。この辺りにはそれこそ駅名になっている三越やコレド日本橋など、三井グループに関連する建物が多くある。三井本館も日本橋三井タワーに隣接しており、三井記念美術館はこの三井本館の中にある。

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入り口は日本橋三井タワーのアトリウムから入る形になる。
階表示が特徴的なエレベータでフロアーに着けば、貴族のような気持ちになれる美術館が現れる。天井や柱の造りからいって重厚で、照明の程度も相まってなんとも高貴な気分である。
今回おとずれた企画展は小村雪岱スタイルと銘打ち、日本画家で有名な小村雪岱の作品を中心に展示している。

小村雪岱自身は日本画家であるのと同時に本の装幀、挿絵でも有名で、それらをはじめとして舞台美術や肉筆画・版画が大量に展示されている。館内に茶室を再現し、浮世絵と日本画の中庸にあるような不思議な、けれどどこか高尚な匂いのする作品に思わず背筋が伸びる。
語弊を恐れずに言えば、美味しい出汁のような作品なのである。決してインパクトが強いわけではないが、深みがあって味わい深い。訪れている見学者も年齢層がやや高めでさもありなん、といった感じである。おそらく、日本橋で買い物をした際に立ち寄る、といった風情なのかもしれない。

常設展もまた実に多くの調度品、髪飾り、花瓶、茶器などを取り揃えており、こちらを眺めているだけも飽きない。企画展のあたりは見学者はまばらだった(時間指定制だったのもある)が、常設展のあたりになるとじっくりと見返したりする人と新たに入ってくる人とでやや混んできた。トイレはウォシュレット式だがややコンパクトなイメージ。

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・貨幣博物館

三井記念美術館を出て三井本館に沿って右へ曲がり、さらに日本銀行側へ向かう。日本銀行も辰野金吾による建築物である。上から見ると「円」の文字にそっくりだということで有名。無関係だという説も有力。

日本銀行の向かいにあるのが貨幣博物館。貨幣を扱うのもあって入場するときにはカバンチェックが非常に印象的だった。空港で行う装置とほぼ同じもの。見学客はほとんどいない。

階段を上って展示室に赴けば貨幣の歴史のモニター上映が見学者ゼロの中でけなげに流されている。ドアーを開いて展示室で迎えるのは歴史的な大判小判。いいね。欲しいね。ちょっと美味しそうでもある。緊急なんとかの宣言下で触れない展示もあり少し寂しい気はするものの、貨幣の歴史(古代人が転がしてた巨大な石から最新の紙幣まで)を体系的に学ぶ事ができる。トイレはウォシュレットで綺麗。しかしほとんど見学者がいない。平日だからかもしれない。いつか日本銀行の方も見学をしたいものである。



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