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天王洲アイルギャラリー巡り(東京都品川区・天王洲アイル駅)
天王洲アイルはギャラリーコンプレックスとして近年めざましくアート好きから注目されているスポット。アートギャラリーが多く入っている2棟のビルTerada Art Complexのほか各所にアート施設が点在しており距離感なく色々とアートに触れられる。ちょうどArt Week Tokyoというイベントが開催されており、エリア全体がアートの街として賑わっている。
・What Cafe
Terada Art Complexに入っているギャラリーとは別に、天王洲界隈でのギャラリーとしてWhat Cafeはカフェでありつつも一般の人が自由に入れるギャラリーとなっている。特に若手のアーティストを中心とした展示を行なっており購入もできる。
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・KOTARO NUKAGA
Terada Art Complex Iに入っているKOTARO NUKAGAでは松川朋奈の個展「Dear」を開催。写実的なスタイルで現代を生きる女性に取材した作品が印象的。
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・STANDING PINE
最近になって新たにTAC内にギャラリーを構えることになったSTANDING PINEではオープニンググループ展「Introduction」を開催。アブドゥライ・コナテ、ジョエル・アンドリアノメアリソア、ペ・ラン、平川祐樹、インテクストの作品がオープン記念展として展開されている。
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・ANOMALY
ANOMALYでは牧野貴による個展「コラージュとアンチコスモス」を開催。映像・照明・音楽を駆使した作品を暗い部屋の中で展示している。このギャラリーはソファがあって心地良い。
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・TOMIO KOYAMA
TOMIO KOYAMAでは大野智史の個展「咲いては消える花々と 酔蜜の匂いと ぬるい裸足。」を開催。自然と人口、生と死といった相対する価値観を融合した、エキゾチックな作品である。
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・SCAI PARK
SCAI PARKではアニッシュ・カプーア、ダレン・アーモンド、名和晃平、李禹煥、和田礼治郎の作品を紹介。普段はガラス越しの展示で中に入ることができなかったのだけれど、Art Week Tokyoの流れの中で内部まで入ることができたのは貴重かもしれない。
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・KOSAKU KANECHIKA
KOSAKU KANECHIKAでは舘鼻則孝の個展「Syncretism」を開催。こちらのギャラリーにおける舘鼻則孝の展示は多く、彼の展示を見るならまずはここがおすすめ。
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・YUKIKO MIZUTANI
Terada Art Complex IIに入っているYUKIKO MIZUTANIでは、nomocoによる個展「Organising Chaos」を開催。自身の中にある「Chaos」にフォーカスしたぐちゃぐちゃの感情を絵に昇華している。
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・GALLERY UG
GALLERY UG天王洲では、田島享央己の個展「You've Got a Friend」を紹介。外国人の見学者が多かったのが印象的。猫をモデルにした塑像や絵画がたくさんある。鋭い目つきで可愛いのが面白い。
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・MU GALLERY
MU GALLERYではFragileによる「Memento Mori」を開催。死を想え、というメッセージ性が込められた中で、バルーン状の体をもった生き物の絵を描く。
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・当代東京
当代東京ではまつもとこうじろう個展「Simply」を開催。幼児向けの少女漫画のような作風の中に日本絵画の技法などを織り交ぜる世界観を構築している。
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・SOKYO ATSUMI
SOKYO ATSUMIでは山田周平による個展「目玉焼き」を展示している。巨大なバルーンに描かれた目玉がふわふわしている。壁際には卵形のキャンバスに焼き付けられた火事の絵が「焼き」を表している。
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・T&Y PROJECT
T&Y PROJECTではKyne展を開催。最近いろいろな現代アートギャラリーで見かけるKyne作品の女性。クールな表情の女性がイラスト栄えしているのが人気の秘訣だろうか。
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・BONDED GALLERY
今回の天王洲アイルギャラリーの中でメインとして考えていたのがBONDED GALLERYで開催されている特別展「ひかりの底」で、ガラス、截金、唐紙、陶芸、染織、漆工といった工芸分野を担う作家による作品展示がある。陰翳礼讃に止まらずに光に対する影に注目し、底光りする作品を紹介する。人間国宝に認定された清水卯一の陶芸作品も展示している。若手からベテランまで幅広く網羅しており、洗練された技術を間近に見られる。必見。
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