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スヌーピーミュージアム(東京都町田市・南町田駅)

南町田グランベリーパーク。かつてはアウトレットショップを中心にしたグランベリーモールながら意外と味気なかったのが発展もめざましく今や町田エリアにおいて中心地ともいえるような大きなショッピングモールとして生まれ変わった場所である。スヌーピーミュージアムはその一角にある、その名のとおりスヌーピーの登場するマンガである『ピーナッツ』にフューチャーした専門的なミュージアムである。

かつて六本木ミュージアムの前身として期間限定で開催されていたミュージアムが、大人気を博したのをきっかけにしてこちらのグランベリパーク内へと移転されたもの。キャラクター物の施設というと、都内近郊ではまず千葉県舞浜にある東京ディズニーランド、三鷹の森ジブリ美術館、多摩センターのサンリオピューロランドなどエンタテインメントに特化したテーマパークが多い中、こちらのスヌーピーミュージアムは展示に重きを置いているのも特徴的である。

みんな大好きスヌーピー

外壁や施設内部の壁や天井、至る所にピーナッツの作品が散りばめられている中、順路はまず3階の常設展からになる。導入部となる五角形のオープニングシアターでは、コンピュータグラフィックによって四方の壁じゅうを駆け回るピーナッツ・ギャングたちによって世界へと招待される。オープニングシアターを抜けるとまずは作者であるチャールズ・シュルツの事績を追いかけるギャラリーへ。スヌーピーはチャールズの愛犬だったスパイクをモデルとしている。アート・インストラクション・スクールを出て兵役を経たあとに母校で就職、学校で働きながら投稿を続けた結果、『ピーナッツ』の原型となる『リル・フォークス』が掲載され、その後に『ピーナッツ』の連載を勝ち取ることになる。

初期デザインはかなり違う

続いての展示室では『ピーナッツ』に登場するキャラクタの紹介へと移る。おなじみスヌーピーをはじめ、飼い主であるチャーリー・ブラウン、スヌーピーの相棒であるウッドストックなどのキャラクタ特色の紹介から彼らに関するエピソードを盛り込んだ作品を展示しており、スヌーピーくらいしか知らない人でもわかりやすく知ることができる。面白いのは一般的に知られている2本足のスヌーピーが当初は普通の犬で、次第に姿を現在の形に変えたということ。チャーリー・ブラウンが作者チャールズの精神面でもあるというのは有名な話だけれど、キャラクタ像はチャールズの友人である同名のチャーリー・ブラウンから取られている。

いろんなのがモデルのチャーリー・ブラウン

『ピーナッツ』に登場するキャラクタはピーナッツ・ギャングと呼ばれており、こちらの展示室ではスヌーピー、主人公であるチャーリー・ブラウン、親友のライナス、ライナスの姉おてんばルーシー、ピアノ好きなシュローダー、スヌーピーの相棒ウッドストック、チャーリーの妹サリー、心優しいフランクリン、埃まみれのピッグペン、ルーシーやライナスの弟リラン、ペパーミント・パティとマーシーのコンビといった各キャラクタにスポットを当てている。また3階には屋外テラスもあり、無数のスヌーピーたちと一緒に記念撮影できたりもする。

ライナスといえば毛布

階段を降りた2階では、なんといってもスヌーピールームの存在が映える。時代ごと、スタイルを変えたスヌーピー像がいくつも並び、それらの像の間を掻い潜りながら楽しめるといういわゆる写真スポットのような趣き。中央には巨大なスヌーピーが横たわっている。その緩さがまた良い。ちなみにこちらのミュージアムでは専用のアプリケーションをダウンロードすると、ミュージアム内および隣接する公園内に点在するピーナッツ・ギャングたちと記念撮影できるという演出もある。

癒される〜

スヌーピールームを抜けると次にあるのは企画展示室。今回おとずれた際には「きみの大好物はなに?」と題して、食べることが大好きなスヌーピーに特化して、登場するキャラクタたちが好きな食べ物をエピソードと共に紹介している。なんといってもドーナッツが好きなスヌーピー。左手に3個もったままで左手でもう1個たべようとしているという大好物ぶりが窺える。興味深いのは作者も苦手だったココナッツ。キャラクタたちもだいたいココナッツが苦手というのが面白い。その他にもチョコチップクッキー、アイスクリーム、ルートビア、マシュマロといった大好物に関わるエピソードが紹介されている。

この菩薩顔よ

最後はベリー・ハッピー・ホームというスヌーピーの赤い屋根をした犬小屋の展示。もちろん中に入ることができる。なおイベントとして展示室に点在しているエッグからスヌーピーのシルエットのある数字を足した数を1階のショップにあるカウンターで伝えると記念ステッカーがもらえるキャンペーンを実施している。ショップカウンターで伝えるというのがポイントで、購買も視野に入れているというなかなか商売上手なところがある。1階には塗り絵ができるワークショップルームもある。トイレは地下階にありウォシュレット式。

犬小屋の中にも入れるよ


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