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かわさきエコ暮らし未来館(神奈川県川崎市・川崎駅)
京浜工業地帯が広がる川崎。臨港地区には多くの工場が立ち並び、行き交う車も大型トラックが中心となっている住宅街の一切ないエリアである。その一角に博物館があるということでバスに揺られて訪問。駅で言えば最寄りは川崎駅になるけれど、まずバスなどの交通機関を利用しないと辿り着けない工業地帯の隅にある。最寄りのバス停である「浮島バスターミナル」からも離れた場所にあるため、バスに乗車している時間も含めると到着に1時間は覚悟しなくていけない。
資源ごみの再利用を目的とした処理センターや太陽光発電所に隣接していることから、こちらのメインとなる展示内容はそれらに関係するもの。エコ暮らしという名称の通り、環境を守るためにどうしたら良いのかを地球温暖化、再生可能エネルギー、資源循環というテーマから具体的に紹介している。
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入口から正面の床一面に広がるのは川崎市の臨港地区の航空写真。俯瞰で見るとすぐ近くには東京湾アクアラインの入口があり、ここが川崎の隅であることが手に取るようにわかる。1階は基本的にガイダンスゾーンと休憩スペース、奥には学習工房室があり、子供向けの体験工作などができるようになっている。小学校の社会科見学コースにもなっている模様。
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2階が展示室。未来館という名前の通り技術館のようにグラフィックモニターなどを効果的に使った展示が多い。展示物に触れてみることでたとえば地球温暖化をどうやって防げるか、家庭ゴミのうち再利用できるものはどれか、また再利用したらどんなものになるのか、といった概要を体系的に紹介しており、遊びながら学習できる。
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日によっては敷地内の別の施設を見学できる。隣接している浮島処理センターや資源化処理施設では実際に再利用品を手選別している様子などを窓の外側から見たり、屋上の展望スペースからは浮島太陽光発電所のメガソーラーを一望できる。
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交通の便は決して良いとは言えないけれども、体験しながら楽しめる興味深い施設。トイレは和式と洋式。
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