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薬湯の宿「やたきや」さんの薬草づくしプランが楽しすぎた件

奈良県宇陀市にある薬湯の宿「やたきや」さんをご存じでしょうか。施設・料理ともにワンランク上のサービスを提供されているお宿ですが、薬湯を標榜されている通り、健康をテーマとしたプランも多く準備されています。一般的にはヘルスツーリズムと呼ばれているプランですね。

※一部の写真はやたきやさんのHPより

今回はそんな宿泊プランのひとつ「夏のデトックスコース」に参加したので、そのご紹介です。

同プランはサトタケの薬草の先生であるクレメンツ先生とやたきやさんのコラボ企画で、季節ごとに1回、開催されるという内容(年に4回だけの希少なプランです)。ずっと行きたいと思っていたのですが、とうとう願いが叶った形となります。今回の参加者はサトタケを含めて3名でした。

フィールドワーク

この季節でしか見ることのできない薬草たちの表情を愛でながら、やたきやさんの周辺を散策。知っている薬草・知らない薬草を含めてクレメンツ先生の解説を聞きながら自分の知識が濃密にアップデートしていくことが心地よい時間。

サトタケは丸い葉っぱの薬草が好きなのですが、ユキノシタ(別名・虎耳草)やカキドオシ(別名・連銭草)にも出会えてハッピーでした。うんうん、可愛いねぇ・・・。

デトックスランチ

薬草尽くしのサラダでスタートし、フレッシュな気分になってからメインへ。やたきやさんのメイン料理は、大きな箱を開けるところから始まります。

写真だけで味を伝えられず申し訳ないのですが、この全てが何かしらの薬草やハーブが使われた一皿。すべてがものすごく美味しかったのですが、サトタケ的なベスト3だけお伝えします。

ベスト1「キュウリとミントのスープ」
箱・右下の縦長の小さなコップのものですが、フィールドワーク後の身体の熱を冷ましてくれる一皿。全身が美味しいと叫んでました。

ベスト2「高野豆腐ハンバーグ」
箱・上段左から二つ目の、大和当帰が織り交ぜられた高野豆腐のハンバーグ。当帰の香りと焼きの入ったハンバーグの香ばしい香りが素晴らしくマッチしたビーガン料理。

ベスト3「薬草のカッサータ」
右の写真。複数種類の薬草とナッツ類が用いられたスイーツ。スプーンで少量ずつ口に入れるのですが、一口ごとに香りが変化するのが面白い。

薬草の竹花生け

ランチ後にもう一度フィールドに出て、薬草を採取。今回は薬草を愛でるためのアクティビティ。

サトタケはカキドオシだけで作品を作ってみました。作業中は静かに自分と対話する、瞑想タイム。

森の中でトリートメント

やたきやさんの宿泊施設の裏手にある林を上っていったところに、トリートメント用のベッドとハンモックが準備されていました。ひとりがクレメンツ先生からトリートメントを受け、ふたりはハンモックでくつろぐという時間。

ヒンヤリとした林の空気の中、ハンモックで揺られている間に不思議な感覚を経験しました。理性的に物事を考えようとするいつもの自分から、森林と同期しながら自然の全てを受け入れるような自分に変わる瞬間の感覚。そして、そのまま、寝落ち。

トリートメントはヘッドでお願いし、巡っていない箇所の巡りを良くしていただきました。精油はすっきり系で。

デトックスディナー

ディナーも美味しかった・・・。これもベスト3を紹介。

ベスト1「スープ」
下段の右。梅・海苔・大根・生姜の入ったスープなのですが、この日の、この時間にいただくことで最高おいしさとなる設計。フィールドワークの疲労を梅で癒し、体内の熱を大根(生の大根おろし)で降ろし、汗で足りなくなったミネラルを海苔で補う。見た目はおとなしめですが、飲むとスッと身体に入り込み、全身が喜ぶ一品でした。

ベスト2「スモーク豆腐」
上段の一番右。大和当帰葉と粒マスタードシードの添えられたスモーク豆腐。チーズを超える濃厚さで、アクセントとなる一皿。

ベスト3「牛蒡煮」
上段の左から二つ目。梅とクマザサと洋ナシビネガーで風味付けられた一品。ゴボウに爽やかさと甘味が与えられた、唯一無二の味覚。

ぐっすり眠ってから、二日目へ

以上が一日目の内容なのですが、たくさん楽しませていただいて、その晩は熟睡でした。そうそう、ディナー後にお店のスタッフと宿泊客との間で雑談が始まって、近くの神社で起こった不思議な出来事などを聞かせてもらったのも面白かったですが。

そして二日目ですが、全てを明らかにするのも野暮ったいと思うので、写真だけ。食べることが大好きなサトタケ的には、合計4回の美味しい薬草料理が嬉しすぎてヤバかったです。

本当の意味で学べたこと

帰りの電車の中で気づいたのですが、「暑くても、汗が出て、風が吹けば涼しい」「お腹いっぱい食べなくても満たされる」「暑い中、冷たいものばかり飲んでも実は身体は喜んでいない」といった健全な生き物としての感覚を一泊二日の中で取り戻していました。

忙しい日々に戻っても、その大切な感覚は忘れないようにしたいと思った次第です。


以上、宇陀・薬湯の宿やたきやさんの「夏のデトックスコース」の体験記をご紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。

これだけ薬草尽くしの宿泊プランは全国を探してもなかなかないと思います。興味がある方はやたきやさんのホームページからFacebookやInstagramをフォローし、最新情報をキャッチいただければと思います。・・・そして、クレメンツ先生も二日間、ありがとうございました!


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