無料でできる!視覚障害者の聴力トレーニング★目指せ!1日1冊読書。
皆さん、こんにちは。奈良里紗@もっと楽しく、カジュアルに、障害科学に関する情報発信をしている弱視難聴の研究者です。
皆さんは1か月に何冊ぐらい本を読みますか?
私は1日1冊ぐらいのペースなので、だいたい1か月30冊程度でしょうか。
すごい!と思う人もいるようですが、私なんぞよりもっと本を読んでいる方はたくさんいます。また、量より質を重視した読書をする人もいるでしょうから、一概に、冊数が多ければ多いほうがいいという話ではありません。
視覚障害のある私の読書に関しては、下記の書籍でも紹介していますので興味のある方はご覧ください。
こちらの書籍でも紹介しているのですが、目で本を読んでいた人が、本を聞いて理解できるようになるためには、それなりの時間とトレーニングが必要です。
私も障害者になりたてのころは、5分、10分聞いただけですぐに集中力が途切れてしまいました。それどころか、集中して聞くことで頭痛がひきおこされることもあり、あまり読書を楽しむことはできませんでした。
それでも、大学・大学院で学ぶ学生としては、「読む」ことを避けることはできません。
結果、筋トレのように日々日々、聞いて読むことを繰り返すことで、今のように本を聞くことができるようになりました。
さて、実際に聴力(ここでいう張力は本を聞く力のこと)をのばすためにはどんな方法があるのでしょうか。
無料でできるおすすめの方法は、上で紹介した公共図書館が提供する対面朗読サービスを活用する方法です。
合成音声であるvoice overやスクリーンリーダーであるPC-talkerやNVDAはどうしても読み間違いがあります。
先日もある小説を読んでいたときに、
ヘンリーかずよ
と読むので、脳内で
「ヘンリーかずよってなんだろう?」
と思いながら聞いていました。
最後のほうで、やっと理解できたのです。
「ヘンリー1世」の1をご丁寧に「かず」と読み上げてくれているということに!!笑
まぁ、こういう読み間違いはあげればきりがありません。
そして、こういう誤読に脳内リソースをさいているとそれこそ、疲れ果ててしまいます。
なので、初心者の方は対面朗読がおすすめです。
相手は人間ですし、ちょっとわからなかったところがあったら、もう一度読んでもらうこともできます。
言葉の意味が分からないときは辞書をひいて調べてもらうこともできます。
私も論文を読んでもらっているときに、重要な数字を聞き漏らしてしまったときには、もう一度、数字だけ読み上げてもらうことがよくあります。
ただ、1つだけデメリットをあげるとすれば・・・
対面朗読はボランティアでなりたっているサービスです。
ですから、朗読ボランティアさんによっては、聞きやすい、聞きにくい読み上げのむらがあります。
ほとんど、読み上げが上手な方が多いですが、ときどき、聞きづらい方もいたりします。
とはいえ、無料で活用できるサービスです。
オンラインで30分間だけ読んでもらうなど、短時間で利用することもできます。
大人だけではなく、視覚障害のあるお子さんも利用できますから、ぜひ、まずは地元の図書館に足を運んでみてくださいね。
聴力を鍛えて、情報処理スキルを効率的にできるようになると、世界が広がりますよ!
この記事がよかった!という方は記事を購入していただけると嬉しいです。
売り上げは、今後の研究活動に活用させていただきます。
最後に、購入者さまに感謝の気持ちをこめて、対面朗読を活用することのさらなるメリット(隠れたトレーニング効果)についてご紹介したいと思います。
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