訓練の仕方その3 認知療法と認知行動療法

こんにちは、河村尚弥です。
今日は強迫性障害に対して認知行動療法からの訓練の仕方を書かせていただきます。よろしくお願いします。

私は2002年から約3年間、「認知療法寄りの認知行動療法」を受けていました。

認知療法とは

認知療法は米国・コーネル大学のアーロンベック博士が、うつ病の治療のために考案しました。
日本には、アーロンベック博士から学んだ大野裕先生(慶応大学(当時))が2000年頃に帰国され、導入されました。

認知療法では状況や気分に着目し、自動思考やスキーマを治療していきます。認知行動療法はそれに加えて行動という視点を入れているものです。

認知療法ではワークシートという用紙を使用し行いますが、私は認知療法は受けていませんのでワークシートの使い方は学んでおらず、詳しいことはわかりません。

認知行動療法とは

以下は認知行動療法のお話をさせて頂きます。
強迫性障害の症状で大変な時は、物事の受け取り方にも偏りが生じていることが多いと思います。
その時に治療者と一緒に再教育していき、先に認知の偏りを軌道修正し、その後に行動療法を行います。

偏ってしまった考え方を軌道修正し行動療法に取り組むような感じです。

例えば、私がちょうど通院時に、駅構内を歩いていると、頭に水滴が一滴落ちてきました。私はとても汚いものに感じてしまい、強いパニックになり、診察時主治医に話しました。その時、医師が話した言葉を今でも印象的に覚えています。

認知の偏りの修正の例

「雨の水もきれいだと言えるのでしょうか?
世の中を白い物、黒い物と区別できるのでしょうか?
あなたの思考は、絶対か無かで、真ん中がありません」
と言われて、はっと思いました。自分でも偏りすぎていると気づくことができました。

また別の日は、強迫症状を訴える私に、高所恐怖症の人のたとえ話がされました。

「仮にゴンドラで釣り上げられたとして、ゴンドラを守る、フェンスや壁に安全感をえられないと恐怖に感じる。
フェンスや壁があると安全感を得られる。よって落ちることはない。フェンスや壁に安全感を得ることができたらパニックには陥りません。
あなたが訴えた不潔感は病的なんだからほんとうには汚くないんだ。
脳が騙されないように。納得しなら一段階ずつやっていく。
病的なものに脳がだまされないように。」
と説明されて、私はなるほどと思い行動療法に取り組めました。

この治療の繰り返しで回復していった実感がありました。

読んでくださりありがとうございます。

また次回よろしくお願いいたします。


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