シナリオコンクールに送った頃のこと
テレビドラマを書こうと思い立ったのは2年前。それまで自分には無縁の世界だと思っていた。このまま未開発の映画脚本を温めても始まらないし、新たにストックが必要だと感じていた。書かないで待つか、書いて送るか。後者を選ぶと、少なくとも道はわずかに開く(たぶん)。私は無地のレポート用紙に、登場人物と設定をメモした。募集要領をもう一度読む。テーマは「家族」。後はページ数さえ守れば自由だった。
誰かの脚本を追いかけようとは思わなかった。これからプロを目指す者にとって、それが普通だと思う。私