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Hasselblad XCD 35-75mm ズームレンズ使用感

みなさん、こんにちは。こちらのエントリでは、Hasselblad Xシリーズ用のズームレンズ「XCD 35-75mm F3.5-4.5ズームレンズ」の使用感などを書き記しておきます。※一部プロモーションを含みます。

はじめに

「XCD 35-75mm F3.5-4.5ズームレンズ」を購入した時のエントリを別途書いていますので、よろしければ、そちらもご覧ください。

レンズについて

「XCD 35-75mm F3.5-4.5ズームレンズ」のデータチャートなどは前回のエントリにも書いていますが、こちらにもリンクを貼っておきます。基本的には28-58mmのズームレンズ(35mmフイルム換算)で、いわゆる標準ズームレンズに分類されるレンズとなっています。

ボディにレンズを取り付ける

「XCD 35-75mm F3.5-4.5ズームレンズ」をX1DII-50cにセットすると、カメラボディとレンズで2Kg程度になり、それなりの重量感になります。レンズ自体が約14.5cm、重さは約1Kgありますので、レンズだけを持ってもかなりずっしりとした感覚が出てきます。

Hasselblad X1DII-50cにXCD 35-75mm f3.5-4.5ズームレンズを取り付けた図。結構伸びます。

ズームレンズを使うことで、撮影時にも様々な画角を楽しめるのはメリットですが、重さを考えるとそれなりの準備が必要です。カメラを首からぶら下げて持ち歩く・・・のは少し厳しいレベルになってくるかもしれませんね。(私のその一人です)

一方撮影している時はズームが心地よく動作します。思いっきりズームリングを回す、ということはしませんが、ゆっくり、だけれども「しっかり」ズームさせて被写体に近づいていく感じです。細かく画角を調整できるという意味では徐々にズームアップしていく方が調整しやすいので、このあたりの動きがとても良い印象です。

次にこのズームリングを回した際、レンズの銅鏡が伸び縮みしないのも良いところです。製品によっては、ズーム側に回す(その逆もあるかもしれないですが)ことで、少しレンズ自体が伸びるレンズもありますが、このレンズについてはそうした事がありません。全体の大きさが変わらず保てるというのは案外無い気がしていて、どの画角でも変わらぬ撮影スタイルを維持できると思います。

そして何よりAF駆動が早い!(おそらくこれを最初に書くべきかもしれませんが!)X1DII-50cといっしょに購入したXCD 45mmレンズはレンズの先端部分が駆動してピントを合わせるのですが、このレンズはインナーフォーカスを採用しています。このおかげでピントの合焦までの時間が早くなり、静粛性も増しました。これまでピントが合わずに何度もレンズが駆動する、ということが多かったので、AF撮影を多用する方にはありがたい機能です。

撮影した画像について(その1)

レンズを取り付けて、早速撮影に出かけてみました。近隣の景色を写してみます。

Camera: Hasselblad X1DII 50c
Lens: XCD 3.5-4.5 / 35-75mm
Develop: Phocus v3.8

ゴールデンウィークの期間に出かけたので、まずは季節柄な写真を一枚。この日は快晴で、夏のような陽気でした。雲一つない空に鯉のぼりの泳ぐ姿が映えます。空を見上げての撮影でしたが、アングルだけでなくズームを使って構図を調整できるので、使い勝手が良いです。

また、基本的にワイド系に寄っている辺りも勝手が良いです。広大な景色を映すのであれば28mm相当、少しズームして標準レンズの画角に持っていくことも容易です。クローズアップレンズをつけるとマクロ的な撮影もできるものと思います。(クローズアップレンズをつけた時の撮影結果は後日アップする予定です。結局77mm径のフィルターを買い足しました)

持ち運びに便利なケースを探しているのですが、まだこれ!というものに出会えていません。。

撮影した画像について(その2)

続いて都会的な写真を載せます。

Camera: Hasselblad X1DII 50c
Lens: XCD 3.5-4.5 / 35-75mm
Develop: Phocus v3.8

この日も快晴で、青空にビルの姿が映えます(先ほどと同じ感想ですね)。AF音も静かでピント合わせがしやすく、シャッター音も心地よい感じで、撮影自体の気分も良好です。

夏の屋外撮影は光量が多く、シャッター速度をいかに抑えるかがポイントになる時もありますが、XCDレンズはシャッター速度も稼げます。絞りを開けて撮影すると被写体深度がだいぶ浅くなると思いますので、開放絞りなどはあまり使わないのですが、このあたりの感覚も機会があれば是非試したいところです。

最後に

今後もどこかのタイミングで使用感を伝えつつ、撮影画像をアップしていければと思っています。ズームレンズを使うことで幅広い画角での撮影ができますので、機動力が増します。これはHasselbladに限らず言えることではありますが、これまでの製品を見ているとこのレンズによる機動性の向上は革新的だと思います。

そして実売価格は(2024年4月時点で)思った以上に安価な設定だと思います。CanonやNikon、Sonyのフラッグシップモデルのカメラが購入できる(出来ないものもありそうですが)クラスの価格帯ではありますが、35mm系のデジタル一眼とはスペックそのものが異なるので、比較するのも少し違う気がしました。

なによりも画像のクオリティ、例えばグラデーションの表現力や、シャープネスといった部分では差が出やすいポイントになります。センサーサイズや16Bit-RAW、レンズ自体の性能と言ったハード部分の特性を見れば、その差は割とハッキリ見える気がします。逆に連写やAF速度という部分は35mm系カメラの方が断然レベルが高い(比較するのもおこがましい位)ので、その辺りは目をつぶって頂いた方が幸せかと思います。

この記事が参加している募集

大学を卒業後、約15年間写真スタジオ、写真機材販売、北欧カメラメーカーの日本法人立ち上げなど行う。その後ITベンチャーにてマーケティング業務に従事しながら大学院に通いMBAを取得。現在もスタートアップ企業にて奔走中。