映画「TAR/ター」「終わらない週末」感想
年末年始休みくらい長時間映画でも観るかと、「TAR/ター」「Amazon Prime Video)と「終わらない週末」(Netflix)を鑑賞。
ともかくケイト・ブランシェットの鬼気迫る演技に圧倒されます。あっという間の2時間半。劇場公開時は観てなくて、出来ればドルビーシネマかIMAXで体験したかった。でも、一度観ただけではよく分からない場面が散りばめられてて、サブスクで映画観てる人たちの繰り返し鑑賞に適してます。なので劇場派と自宅サブスク派の両方楽しめます。あと、説明的なセリフが極端に少なくて、会話の場面すら「これって誰と誰が話してる?」となりますし映画全体が謎めいてます。結構重要な人物がいるのですが、最後まで登場しないままで、その人の回想シーンすらありません…💦。
主人公は天才で破天荒、さらに独善的な性格故に後半どんどん転落するんですが、音楽(指揮)に対する情熱は全くブレてない。タクトを振ることに全てを賭けてます。いろいろあって、人生が激変するんですけど、見方によっては爽快なエンディングです。そして、キャンセル・カルチャー、LGBTQ+、人種差別、SNS炎上、欧米vsアジアなど、様々な問題をぶち込んでおきながら、映画としての主張・結論は出さず、観客に委ねているように思えます。その辺が共感しました。ストーリーが進むにつれ、問題をどんどん複雑化させ、突きつけるだけです。また実際起きたことと主人公の妄想が混じっているのでは?と思える場面もあり、この辺りの現実と虚構が入り乱れる作りは「ジョーカー」との共通点を感じました。
そしてこちら
Netflixオリジナル映画。家での視聴端末をファイヤーTVスティック4K MAXから Apple TV4Kに変え、画質も音質も格段に良くなって楽しんでたのですが、この映画の時は何故か画質がザラついて明らかに荒くなってたので、接続方法や設定を変えながら何度も視聴するハメに…。原因解明後に改めてゆっくり見返しました。「ター」もそうでしたが、こちらもリピート視聴に向いてます。初見では???なモヤモヤが徐々に解消されて来ます。単純に4Kの映像美を楽しむのにも適してます。
この2作品の直接的な共通点はありませんが、ホームシアター環境がある人はより楽しめます。小さなS.E.が後方でユラユラ聞こえたり、オーケストラの大迫力のオケが爆音でいきなり鳴ったり、サラウンド効果を最大限に体感して出来ます。特に「ター」は音にこだわってます。明日にでも3回目観ようかと。
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