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「素直が一番」と言われても、、

素直であることは、一般的には良いこととされています。

例えば、何かの結果を出したい時や、課題や問題を解決したいと思った時には、

すでに、それを成し遂げた人の言う通りに、もしくは多くの人がうまくいった方法に則って、素直に行動するほうが、自己流でやるよりもうまくいく確率は高いですよね。

ところが、人間とは複雑なもので、守りたいものをいくつも持っており、それらを手放せないと、一心に行動することができません。


その手放せない大事なものとは例えば、

「人から指図されずに自由にやりたい」「自分なりにアレンジしたい」「自分のペースを守りたい」といったエゴとか、

「指摘や注意をされたくない」「ダメな自分だと思われるのが怖い」というプライドとか、

「失敗して恥をかいたり、目立って注目されたくない」といった、自分を守りたい気持ちとか、

「できれば楽をしたい」「面倒なことはしたくない」といった、怠惰な気持ちとか、

「自分のことばかり考えず、周りにも配慮したい」といった、人目を気にする気持ちなどですね。


そういうもののほうが大事だと、「結果を出すために素直に行動する」ということからブレていってしまうわけですが、

本当にそれらが大事なのなら、結果のことはひとまず置いておいて、「大事にすれば良いのでは?」と私は思います。

人生において、何に価値を置き、何を重視するかは、その人が決めることですからね。

素直に一心に行動できる人というのは、別の見方をすれば、それ以外には大事なことがないか、他のことを軽視できてしまう人です。

本人がそれと気づかずに、様々なものを犠牲にしている場合もあるかもしれません。 


多くの人は、複数の大事に思うことを抱えながら、そのバランスをとって生きているわけですから、

いきなり、それらの全てを捨て去って、結果フォーカスで一途に、素直に行動するというのは、なかなか難しいことかと思います。

「こうなりたい」とは思っていても、「こういう事情があって、ああいう事情があって、思うように進まない」というのが人間の自然な姿です。

ですから、「素直に行動できない自分はダメ」などと思って、自分を否定しないようにしましょう。

自分を否定すればするほど、自分をそこに閉じ込めてしまいますからね。 

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