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遊び缶(昔遊び考える)

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2023年4月の記事一覧

ジャンケン以外の決め方②

ジャンケン以外の決め方②

前回に決めるといえばということで
『ジャンケン』を取り上げた

個人的には
こども達がいきなり
じゃあ今日は『狐拳』で勝負な!
とか
今日は『虫拳』で!
ってなったらだいぶファンキーな児童館だと思う。

〇〇拳の便利さは
なんといっても、なんも使わないことだ。

しかしながら
むかしから子ども達はさまざまな方法で
いろんな順番やチーム分けをおこなった。

②草相撲
屋外での遊びの中で使われたのが草

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ジャンケン以外の決め方①

ジャンケン以外の決め方①

今の子ども達は
何かにつけて
決める時にすぐ
『ジャンケン…』
と、全てジャンケンでかたをつけようとする。
というか、それしか知らない。

大学で教えていても
学生によく、
『なにかを決める方法ジャンケン以外』
というと、
年々答えがでてこない。
・ジャンケン
・多数決
・くじ引き
・あみだくじ
・話し合い
・時間で分ける(場所の取り合いなら)

はなんとか出る
けれど
本当は決め方なんて、なんで

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メンコの裏側

メンコの裏側

今日のお話は
『拳』の話をしようと思ったけど、
メンコの話。

前回、メンコのご先祖様の話をしましたが

なんぼかは
紙のメンコも持っている。

関西は四角の角面
関東は丸い丸面がオーソドックスで
関西では『ベッタン』と呼ぶ

今日はその裏側に注目したい。
裏側には子どもがあそべる様々な工夫がしてあるのだ!

一つはメンコで遊ぶための順番を決めるための要素がある。

メンコの裏側に記載してある要素

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徳島バイの先祖!?(ベーゴマ考33)

徳島バイの先祖!?(ベーゴマ考33)

『またベーゴマ届いてんけど!いくつ買えば気が済むねん!』
神さんがご立腹なのですが

たぶん

一生気はすまないw
しかも、たぶん他の人から見たら
違いすらわからん。

というわけで
落としてしまった。
しかも
入札した記憶はない。
末期である

今回落としたものは
画像のものである
一見徳島バイにみえるが
出品が大阪であったためだ。 
徳島バイはラグビーのような横に少し伸びた形が特徴的であるが、

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ブリューゲル『子どもの遊び』の中で日本探し

ブリューゲル『子どもの遊び』の中で日本探し

徳島鳴門にある
大塚国際美術館。
世界各国の絵画が約1000点以上陶板で
実物と同じ大きさで再現されている。

そこで、みいったのが、
このnoteでも
何度か登場した、
ブリューゲル『子どもの遊び』である。
1560年にかかれているので、
日本ではちょうど桶狭間の戦いの時である。

上部の建物のひさしの下で、こままわし
(ぶちゴマ)に興じる子どもたちが描かれている。

そこを写真撮ってると
まて

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面バイ(ベーゴマ考32)

面バイ(ベーゴマ考32)

明治の終わり頃
まだまだバイ貝を加工したものが主流だった
バイゴマ

それが、真鍮製のバイゴマが出てきて(※ほしいけど未収)
少しづつ鋳物にかわっていった。

ちょうど第一次世界大戦で金属需要がふえて、
戦争終結とともに業者は飽和状態となり
できることはなんでもやるという感じで
ちっぽけなバイゴマまで
主力製品の側で作っていたのだろう。

はじめは
もともとの貝の形を再現した
かねバイ(鉄ベエ)と

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ベーゴマ&ムチの謎を追え!【ベーゴマ考31】

ベーゴマ&ムチの謎を追え!【ベーゴマ考31】

昔の文献に
バイゴマ=不精独楽との記載があることが腑に落ちないと書いた。

不精独楽とはぶちゴマのことだからだ
不精なひとは叩かないと動かないことから
ムチで叩く独楽をそう呼ぶ。

それにともない、
一冊の遊びをまとめた本が惑わしてくる。
『ふるさと兵庫のあそび』
(旧・兵庫県につたわるこどもの遊び)
兵庫県小学校教育研究会体育部会編著である。

2冊持っているが、再編であり
内容はほぼ同じ。

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バイ貝から独楽を作る【ベーゴマ考30】

バイ貝から独楽を作る【ベーゴマ考30】

最近の悩みは
日本の文献
江戸期より以前に
なぜバイゴマが『不精独楽』とよばれたか
である。

いまのところ
※ここから完全金坂の推理の域です

中国から『陀螺』という言葉で
独楽が入ってきたときに

『螺』という漢字から『貝』を連想したこと
もともとの中国では
陀螺は紐でたたいてまわす独楽
『不精独楽(ムチゴマ)』の形式だったので、
それらが混同され
江戸期以前の文献に
紐で叩く不精独楽と
バイ

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