展覧会レポ:タワーギャラリー「大ネオン展‐FIND NEW WAVE‐」
【約2,500文字、写真約15枚】
東京タワーのフットタウン3階にあるタワーギャラリーで開催された「大ネオン展‐FIND NEW WAVE‐」を鑑賞しました。その感想を書きます。
※この展覧会は既に終了しています。
結論から言うと、規模は小さいものの楽しかったです。ネオンにフォーカスした展覧会は初めて。東京タワーと親和性も高く、キャッチーで来場者が多かったため、館内の賑やかしに貢献していました。この展覧会にかかわらず、東京タワーに上った後は、是非、タワーギャラリーに寄ることをおすすめします。自ら調べたことで、ネオンの知識も増えて良かったです😀
▶︎訪問のきっかけ
訪問のきっかけは、1)子供を東京タワーに連れて行きたいと常々思っていたこと、2)noteで「ぷらいまり。」さんがこの展覧会を紹介していたこと、3)初詣に増上寺へ行きたかった(結局行けなかった)ため、ちょうどよい機会だと思い、行ってみました。
▶︎「タワーギャラリー」とは
2019年9月、東京タワー創業60年を記念し、フットタウン3階に展示施設「タワーギャラリー」が開業。「シンプルに洗練された空間において、東京タワーの貴重な資料展示、各種企画展を定期的に開催」しているそうです。
タワーギャラリーはあまり広くありません。作品数も計約10点だったため、所要時間は10分程度だと思います。
「タワーギャラリー」という名称だと、どこの「タワー」か分かりません。「東京タワーギャラリー」とした方が、理解や区別がされやすい名称だと思います。あえて「タワーギャラリー」にした背景があるのでしょうか🤔
▶︎「大ネオン展‐FIND NEW WAVE‐」感想
「日本にネオンブーム」があったことを知りませんでした😅 松坂屋 静岡店で「大ネオン展」(2020年)の後、タワーギャラリーで「NEON TOKYO from 大ネオン展」(2021年)を開催。今回の展覧会で3回目のようです。
展覧会の趣旨は「LED化の波に押され、夜の街から姿を消しつつあるネオン。"産業"から"アート"へと再生した本物のネオン管」を体感すること。
余談ですが、大阪の「道頓堀グリコサイン」は、2014年10月にネオンからLEDに変更したそうです(グリコリリース)。
私にとって「ネオン」と言われると「攻殻機動隊」「AKIRA」の世界を思い浮かべます。また、外国人観光客が日本で行きたい場所で大人気である新宿・歌舞伎町。これは、漫画やアニメの世界で見た異国情緒あふれる「ネオン街」に行くことが目的だそうです。
この展覧会で、ネオンという素材の面白さを改めて実感しました。撮影していても楽しかったです。確かに現代の「ネオン」には、キレイなだけでなく、何か情緒的な意味が含まれています。ミハラヤスヒロなど、知っているアーティストの作品もあって驚きました。
▶︎まとめ
いかがだったでしょうか?「ネオン」の面白さを再認識できるコンパクトな展覧会でした。レトロな東京タワーと親和性も高く、来場者は映える写真を楽しそうに撮っていることも印象的でした。
▶︎今日の美術館飯
▶︎おまけ(ネオンとは)
ネオン(Ne:元素記号10)は、1898年にイギリスの化学者ラムゼーらが発見しました。ヘリウムとアルゴンの間に元素があるとは分かっていましたが、それが何か分かっていませんでした。そのため、ネオンが発見されたことで、ネオン(ギリシャ語の「新しい」を意味するneos)と命名されました。
ガラスの管をつくった後、その中の空気を抜いて真空にし、ネオンガスを注入することでネオン管(ネオンサイン)ができます。
ネオン管は、ネオンを封入したガラス管の両端をつないで放電すると光る原理を利用しています。ただし、ネオンを封入したネオン管は赤橙色で、表現できる色は赤系の色のみ。その他の色を表現するためには、ほかの物質を封入する必要があるそうです。
▼ネオン管ができる分かりやすい動画
高校時代、私は化学が本当に苦手でした。上記の動画を見ても、ガラスの中を真空にする時にパリンと割れるんじゃないか、真空状態でガスを入れると空気が入っちゃうんじゃないか、と単純な疑問が尽きませんでした😅
小さなネオンをつくるにも多くの工程があることを、動画を見て知りました。この展覧会にあるような多色で複雑なネオン管をつくるためには、どれくらいの時間と費用がかかるのかな、と興味が湧きました。
確かに、こんなに手間がかかるのであれば、ネオンからLEDに代替する理由もよく理解できました。これからは、ネオン管を見たら「高級品だ!」と思うようになるかもしれません💰