GIRLHOOD 健全な反抗心
ロックダウンはまだまだ続いてますが今週から学校は再開したイギリスです。今日は音楽というより親子の葛藤な話。
昨日は夫が買い物帰りに娘たちを放課後ピックアップして帰宅。3人がドヤドヤと家に入るや否や大喧嘩が、、14歳の長女がものすごい勢いで怒っている、夫に対して。
「お父さんは恥ずかしいんだよ!あんなとこで車止めて私を呼び止めて、私は一人で歩いて帰るのは全然平気なんだからもう関わらないでほしい!」的な感じでした。(ちなみに学校から家までは歩いて15分)
どうやら先に次女(12歳)は車に乗っていたのだけど長女とは連絡がつかず、とりあえず走り出したらすでに歩いている長女を見つけたそうで夫は校門の目の前でドーンと車を寄せ付け、早く乗りなさーい!と叫んだそうで。他の生徒もいた中で本当に恥ずかしかったと、それどころか、ああやって私を子供扱いする父親が許せない!!といつまでも怒りに震える娘でした。
夫はといえば、良かれと思ってしたことにあんなに怒鳴られて落ち込んでるし、のちに怒鳴ってごめんねと長女は謝ってましたが、一部始終を見ていた私は完全なデジャヴに苦笑い。
ちょうどその前に友人とFaceTimeで「俺が正しい」的な俺様感覚(あくまで感覚です)はこの世の悪なんじゃないかっていう話をしていたので、これはまさに典型だ!と思いました。お父さんは娘をいつまでも可愛らしい子供だと思い続けるもの、しかしその自分基準で接されても成長を遂げている娘的にははなはだ迷惑な話。
私は長いことそのような父親の一方的な過剰とも言える、こちら側の意向を完全に無視した「親切」という名のハラスメントに悩まされた身なので「出た!!」と思いました。
車を盛大に止める前に、次女が「お姉ちゃんはあんなとこで呼び止められたら恥ずかしいと思うからスルーして帰ろう」と忠告したのにも関わらず、聞かなかった俺様。オンライン授業中には子供たちに部屋に入るなと言われてもついつい忘れて「元気か〜」と自分の都合で邪魔してくる俺様。仕事部屋の隣に次女の部屋があるという理由だけで、休憩中に勝手に人のベッドで寝て怒られる俺様。
完全に人の意向を無視していた夫を横目に見ていた私も悪かったのですが、俺様には忠告を聞き入れる余裕はないのでただただ適度な距離を保っていました。思えば母親もそのようなスタンスだったから私はひとりで父親の「俺様の親切ハラスメント」に立ち向かわなければならなかったのかもしれません。
しかし今回ばかりは、娘ふたりに責められ手も足も出ない夫。娘の気持ちは痛いほどよくわかるけど、落ち込む彼も可哀想になり実は自分の父親もこういう気持ちだったのかなと初めてちょっと同情しました。そして気づいたこと、、
人の心を読まないんじゃなくて「読めない」が正解だったのかもしれない。
一人の男の子が成長を遂げていく映画「BOYHOOD」が大好きなんですが、今朝はこの主題歌を聞いたら泣けました。歌詞もすごくいい。葛藤しながら親に反抗して一人の人間になっていく過程と、昨日のビタースイートな出来事が重なってまたしみじみ見てみようと思いました。
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