黒麹菌大活躍。沖縄の泡盛酒蔵で発酵について勉強してきましたレポです🏺
初めに
みなさんこんにちはー!
ただいま、故郷 沖縄に帰省中です。
今回はお取引先でもある忠孝酒造様の酒蔵見学に参加してきましたので、泡盛について記事を書かせていただきます🍶
発酵に興味がある方、お酒が好きな方、ぜひお付き合いください✨
泡盛とは
今は沖縄のお酒の代名詞でもある泡盛は、1400年代の琉球において、 中国や東南アジアとの交易の中で伝わってきたお酒が祖先とされています。
一番の特徴は沖縄独特の黒麹菌(クエン酸を出す)を使い発酵させること。
ちなみに、「泡盛」と名乗るには以下の要件を満たしている必要があります。
1. 原料に米を使用する。
2. 黒麹菌を用いる。
3. 仕込みは1回だけの全麹仕込みである。
4. 単式蒸留機で蒸留する。
泡盛の作り方
基本的には500年前から同じ製法で行われています。
少しマニアックな話になりますが、
泡盛菌という沖縄県原産の黒麹菌(くろこうじきん)でつくった米麹(こうじ)を水に混ぜ泡盛酵母を加えて発酵させ、単式蒸留機で蒸留します。
[1] 洗米
[2] 浸漬(米を水に浸すこと)
[3] 蒸し
[4] 黒麹菌の種付け(米麹づくり)
[5] もろみ(水と酵母を加えアルコール発酵)
[6] 蒸留
[7] 熟成(割り水して度数調整)
[8] 容器詰め(銘柄によってはさらに割水をして度数調整し、詰める)
泡盛と日本酒・焼酎の違い
ここで、よく聞くのが「結局日本酒と何が違うの??」
いろいろ違いますが、主に以下2点が大きな違いです。
・麹菌の種類
・蒸留しているか否か
つまり、
お米のでんぷん質を黒麹菌で糖に変え、糖を酵母でアルコールに変えて蒸留したものが泡盛
お米のでんぷん質を黄麹菌で糖に変え、糖を酵母でアルコールに変えて搾ったものが日本酒
と言えます。
※出典:https://mediall.jp/
泡盛と焼酎の違いについては、また少し角度が違います。
・麹菌の種類
・麹以外に米・麦・そば・さつまいもなどの主原料を使う
泡盛は黒麹菌、日本酒は黄麹菌ですが、焼酎は主に白麹菌を使います。
また、焼酎の最大の特徴は 麹以外にも麦やそば、さつまいもなどの原料を使います。対する泡盛は米麹と水と酵母のみです。
泡盛の古酒(くぅーす)文化
泡盛は日数、温度による劣化が少なく3年以上かけて熟成させることができます。焼酎にも熟成させるものはありますが、古酒文化として600年前から熟成をさせることが一般に広まっているのは泡盛の特徴です。
中には熟成100年を超える泡盛も。
まさにタイムカプセルのように、年月を超えて世代を超えて継がれるお酒です。
今回は、この熟成に使う壺や蔵を見せてもらいました。
熟成の過程は、実は瓶(かめ)の品質にとても左右されることから、忠孝酒造さんはなんと土作りから研究し、瓶や壺も自社生産で品質担保をしている徹底ぶり。職人のこだわりを見せていただき、ただただ感銘しました!
最後に
お取引先である酒蔵の皆様にあれこれ質問させていただき、麹や熟成の過程、蒸留機器などを直接拝見させていただいた今回の訪問。
改めて、歴史や誇りを胸に商品づくりをしている皆様を前に、身が引き締まる思いでした。
知れば知るほど、面白い発酵の世界。
今回、この忠孝酒造様の黒あまざけを私の店舗にて販売させていただいています。
なんと、泡盛の特徴である【黒麹菌】で作ったとても珍しい麹甘酒です。
一般的な麹甘酒より、黒麹菌の特徴であるクエン酸がたっっっぷり生成されているため、甘さの中にさっぱりとした酸味があり夏にぴったりな甘酒です。夏バテ対策にも、ぜひ試してみてください✨✨