わたしが毎日 紙の新聞を読む理由
毎朝、新聞で読んだことを保育士さんへ報告するのが日課。そんな変わった園児でした。本人は全く記憶にないのですが、親から聞いてびっくりしたエピソードの一つです。
今でもわたしは、新聞を読むことが 好きです。日々 欠かせません。
だいたい毎朝、朝食を終えた後、家事が一区切りついて、仕事を始める前のほんの30分~1時間でしょうか。
コーヒーか濃い緑茶と、ラジオがお供。リビングのテーブルに、朝刊をばさーっと広げ、一面から順番にめくります。
時は2022年。インターネットでいつでもどこでも、世界中の最新ニュースがすぐに読め、Twitterで市井のリアルタイムのつぶやきもすぐに読めます。
ましてや、Webメディア運営など、Webに関わる仕事をどっぷりしてきている人間です。
それでも、紙の新聞、毎日わざわざ読んでます。読みたくなるんです。
振り返れば、あまりに仕事が忙しくて読むのを諦めていた数年があるものの、たぶんトータルで30年近くは、細々と新聞を読み続けています。
習慣になっている、と言ってしまえばそれまでですが、なんでそんなに、子どもの頃から好きなのか、欠かせないのか。自分でも不思議です。
ただ、もしかすると今、文章を書くことが苦ではなく、こうしてnoteを多くの方に読んでいただけたり、書いて伝えるお仕事に関わっていられたりするのも、
だいたいどんな話題にもついてくるよね~、とか、興味の幅が広いよね~、なんて褒め言葉的に言ってもらうことがあるのも、
紙の新聞を読み続けてきたのが、少なからずは活きている・・・かも?と思ったのです。
ってことで前置きが長くなりました。
大変僭越ながら、わたしが紙の新聞を読み続ける理由を書いてみようと思います。
どこにも誰にも全く頼まれてませんが、書いて伝えることをしている方々の何かしらのヒントになったら幸いです。
そもそも、朝刊ってどのくらいの文字数が・・・?
我が家でいま購読しているのは、全国紙1紙だけ、それも朝刊のみです。
加えてだいたい週1回くらい、購読者向けの無料サービスで、デジタル紙面を専用アプリから読むこともしてます。夕刊のアート関連の記事だけ とか、なかなか読めない地方版とかをまとめて数日分(ものすごーくありがたいサービスです✨)。
本当は、夕刊も紙で毎日読みたい、そして他紙もいくつか読み比べたい、なんなら一日中読んでいたいくらいですが、時間の都合で今は泣く泣く諦めています。
今の1紙だけでも、ほんとは時間が許せば、毎日2時間くらいかけて、じっくりすみずみまで読みたいんですよ。
なぜなら、朝刊1日分の紙面の文字数は、なんと!15万字以上、と言われてます。
ネットと異なり、物理的に限られたスペース、とはいえ、だいたい小説1冊分とか、新書2冊分程度。
そりゃ30分や1時間では、駆け足気味に感じる訳です。その上、大学の科目履修のための本とか、読まなきゃいけない本がありまして・・・積ん読が減らない訳ですな。
でも、これだけ日々活字にふれていると、大学の教科書でも分厚い本でも、まぁなんとか手をつけられる感じはあります。理解できるかは別だけど。
てか、毎日どんな風に新聞読んでるの?
わたしはまず、1ページずつ見出しをぱーっと拾い読みし、気になったら本文を読み進めます。
並行して、おお!とか、ほうほう、とか、へー! とか、いろいろ思ったことを、Twitterで #新聞を読んで思ったこと をつけ、つぶやくこともしています。
で、これはちゃんと覚えておきたい、後で読み返したい、という記事は、愛用するスマホのスキャナアプリで撮影・画像データ化し、連携しているEvernoteに蓄積しています。デジタルデータで保管、ってのは ここ10年くらい続けてます。
また、連載になってる記事や、これは続報も読みたい、しばらく追いかけたい話題については、スキャナアプリ内で1ファイル内に画像データを追加保存していきます。
さらに、後で切り取って紙でも保管しておきたいものには、ふせんを貼ります。
・・・え?なかなかですか?
そうですよね、結構細かい・・・かもしれませんね。
さてさて、本題です。
わたしが紙の新聞を読み続ける理由
1.紙面を俯瞰していると、世の中にはいろんな人々が、自分の知らない世界が、たくさんある と気づける
まず単純に、知らないことを知りたい、という好奇心というか、知的探究心?なんだと思います。
日々の紙面には新聞社が取捨選択した記事が並びます。が、ネットやテレビで見聞きした話題はほんの少しで、初めて知ることがほとんどです。
こんな仕事してる人がいるんだ、世界ではこんなことが起きてるんだ、都内ではこんなイベントが始まってるんだ。
それだけではありません。
売れてる本や読まれ続けてる本の著者は、宇宙開発では、深海では、化学の研究では、数学の世界では、中学受験では、あの絵本の裏側では、上野動物園の双子パンダは・・・
身近なことから遠い昔や未来の話まで、ありとあらゆる話題と、ページをめくるたびに出会えます。
政治も経済も世界も文化も教育もくらしも、全部ごった煮。それが毎日、新しく、家に届くのです。すごいメディアだなぁと思います。
新聞で読んで知ったこと、へー!って思ったことが、地味にじわじわと、意外に後から効いてくるなぁ、なんて思います。
2.広告から”世の中”を読むのが好き&物理的な大きさのインパクト
次に、この大きさ。新聞紙って、広げると結構大きいんですよ。
「ブランケット判」とよばれるのですが、横幅81.2cm。縦54.5cm。だいたいA1サイズ(A4 16枚分:59.4×84.1cm)と同じくらいです。
これでカラーの全面広告(30段、と読んだりします)を見ると、なかなかのインパクトです。
その半分の15段でも結構な迫力。A2ポスターと同じくらいですからね。
わたしは、新聞と同じくらい、広告を見るのが好き、というこれまた変わった趣味があります。
広告主、商品、出演者、演出、なぜ今この広告なのか、などなど。広告から見えてくる”世の中の空気”について、いろいろと考えるのが楽しいからです。スタッフクレジットともわざわざ調べます。
中でも、新聞広告を見るの、好きなんですよね。
紙面をめくっている途中で、思いがけず出会って驚いて、書かれているコピーをじっくりと読んで考える・・・そんな定点観測が結構好きです。
そもそも世の中には本当にいろんな広告媒体があり、広告の費用対効果がシビアに問われる中ですよ、ネット広告なら本当に簡単に細かく効果測定できるのに、その広告主は新聞広告を選び、結構な金額を投資して、ばばーん!と出稿してる・・・
敢えて今わざわざ、の最たるものではないか、と思うんですよね。
そんな広告主から頼まれて作ってるスタッフ陣も、新聞広告だからこそ、のつもりで制作してるはず。だから余計に注目してしまうんです。
新聞広告の定点観測、楽しいですよ。良かったらぜひ!
3.時間が経てば経つほど、記事の意味合いが変化していく
日々読んでいった記事は、デジタルデータでも切り取ったものでも、後で読み返すと、意味や自分のとらえ方が変化してるのがわかって、とても興味深いんです。
その日その日に読むこと以上に、あの日に何があったのか、がとても振り返りやすく、分かりやすいのは、新聞ならではの特性だと思うのです。
その上、紙の新聞がいい、と思うのは、やっぱりかたちあるものとして手にとって読める良さ、でしょうか。紙の本と同じ感覚ですね。
加えて、記事のサイズやどの面に載っていたかも、情報のひとつになってると思うんです。
のちのち結構な出来事になった話題も、振り返ると第一報はわりと小さい記事だったなぁってこともあります。
また、わたしが記事以上に、切り抜いて保管してるのが、新聞広告です。
これも、記事と同様に、その日に何があったのか、がとても振り返りやすく、分かりやすいから。
好きだなぁ、素敵だなぁ、すごいなぁと特に思った新聞広告は、後日ぺりっとページを切り取って保管しています。
特徴ある新聞広告が増えるタイミングというと、やはり元日。
またプロ野球のリーグ優勝やオリパラ、ウィンブルドン、マスターズなど大きなスポーツイベントでも、活躍した選手やチームのスポンサー企業が出稿することが多いです。
その他には、新年度やホリデーシーズンあたりでしょうか。エルメスのホリデー広告はひそかに毎年楽しみにしています。
映画公開やマンガ、アーティストのCDリリース、お芝居やコンサートなども見かけますし、SNSで話題になることもしばしば。
推しの新聞広告をポスターパネルに入れて飾る、という楽しみ方にも、納得です。メルカリなどで売買されてもいますしね。
余談ですが、わたしの好きな東京事変が2008年に解散したときは、15段の新聞広告で発表でした。その紙面、もちろん保管しています。
新聞に載ると、やっぱり嬉しい
余談を重ねますが、実はわたし、1歳の誕生日に、地元・静岡の新聞に載った事があります。
1歳の誕生日を迎える子を紹介する投書欄に、両親が写真とエピソードを送ってくれて、掲載されました。
その記事は今でも、実家にあるわたしのアルバムに、きれいにきれいに貼られています。
自分や自分の知ってる人、場所が新聞に載るって、結構特別なことに思えます。嬉しいですよね、なんだか。
でも。
そんな感覚ってもしかして、すでに少数派になりつつあるんでしょうかねー。
まとめ
あれこれ書いてきましたが、やっぱり最後はこのひと言。
新聞、ものは試しに、読んでみてください。そして、読み続けてみてください。
ちなみに・・・池上彰さんが新聞の読み方を紹介してる記事を見つけましたので、ご参考までに。プロは違いますね・・・尊敬します。
こんな博物館もあるんですよー
行ったことあります。楽しかったです!!!
また行きたいなぁ。そしてこのnoteにレポートを書きたいなぁ。