ただの数字だけれど エメラルドの石を選んで 指輪をオーダーした話
2023年5月。
わりとキリの良い年齢を迎えまして、タイトルの通り、節目っぽいお買い物をしました。
わたしにとってアクセサリーは、身につけて楽しめるアートピースです。
こんな記事も書いたことありますし(SIRISIRI 大好きです)
しかも、宝石をルース(ジュエリーに加工する前、原石からカットを施した石 )の状態から選び、デザインをオーダーしてつくってもらう!という滅多にない機会。
せっかくなので、ここに書き残しておこうかなと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
エメラルドという宝石は、5月の誕生石のひとつ。
まさに新緑のようなグリーンに輝く色石です。(ちなみにもう一つは翡翠)
わたしは明度が高めの濃いグリーンが好きな色なので、誕生石をとても気に入っています。
色石のアイテムなら、まずはエメラルドを無意識に探してしまうほど、好きです。
(ただ、お高いんですけども)
最近は、老若男女、鉱物がお好きな方が本当に増えてきましたよね。
わたしも、石、大好きです。 宝石じゃない、普通の石も好きです。
2022年に上野の国立科学博物館で、特別展が開催されたり、
雑誌「BRUTUS」で、鉱物を特集した号の第二弾が発売されたほど。
宝石に限らず、鉱物は本当に一つひとつがまさに唯一無二のアートピース。
地球って、自然って、偉大ですね。
わたしは、アクセサリーに加工されていない、石!みたいな状態も好きで、部屋に原石を飾っていたりもするんですが、
もしもエメラルドを手にできるのならば、これ!という好きなグリーンをしているものの指輪がほしい・・・と、ずーっとひそかに思っていたのでした。
(ただ、お高いんですけども)
・・・・・・・・・・・・・・・・・
石との出会いは突然に
それは4月末のこと。
少し前のnoteで書いた通り、2023年の大型連休は、新宿で開催されていた、ほぼ日「生活のたのしみ展」で楽しくお仕事をしていたんですが、
このとき、縁あって担当させていただいたのが、日本のジュエリーブランド Fillyjonk (フィリフヨンカ)さんでした。
こちらにも書いた通り、わたしがフィリフヨンカさんのジュエリーを知ったのは、2022年の「生活のたのしみ展」でお仕事したときのこと。
デザイナーのお二人は本当に石がお好きとあって、他のブランドではなかなか出会えないような、インクルージョン(内包物)があったり、変わった色や形をした石を、そのまま活かしてリングにしています。
お分かりになりますか?リングの台座が、複雑な石のかたちにあわせて作られているの。
また、彫金でつくられた家や植物をモチーフにしている、物語を感じるデザインの数々に、なんて素敵なのー!!!と、ときめいたのです。
なので、2023年の今回、まさかの担当スタッフとしてお仕事できることが、本当に本当に嬉しくって。小躍りしました。
・・・・・・・・・
イベントの開催前、ブランドのことや、展開されているいろんなシリーズのアイテムについて、予め自習を重ねてはいたものの・・・(てか、ただ好きでインスタを見ていただけですが 笑 )
やっぱりここは前もって実物をちゃんと見ておきたい!せっかくだし!!!と、都内のアトリエ兼ショップへ、わくわくしながらお邪魔したのです。
あ、せっかく伺うなら、もうすぐ誕生日だし、エメラルドのリング、見せてもらおうかなぁ・・・
ふと思い立って、スタッフの方にお話ししてみたところ、ずらりと並んだリングの他に、買い付けてきたばかりというルースのエメラルドも、お店の奥からたくさん見せてもらえたのです。
その瞬間、本当にひとめぼれでした。
エメラルドは、淡く明るいミントグリーンのような色から、モスグリーンのように濃い色まで、さまざまな色合いが存在していますが、
これがいい!!!という、大好きなグリーンのエメラルドに出会ってしまったのです。
石の中には、ブルーブラックのインクをわずかに閉じ込めたようなインクルージョンがありました。
それがまたツボで。ブルーブラックの色が好きだし、エメラルドのグリーンとも絶妙に合ってるんです。
気になった素敵な石のリングをあれこれ指につけてみても、丹念に一つひとつのルースをながめても、やっぱりこれがいい。この石がいい。しか出てこないのです。
とはいえ、お値段がお値段です、数十分は悩んだでしょうか・・・。
散々迷いながら眺め続けた、そのエメラルドのルース。
店内の照明のもとでも見事に発色してましたが、一歩外へ出て、自然光のもとで自分の手の甲にのせた瞬間、キラリーン!!!と効果音が聞こえてきそうなくらい、くっきり美しいグリーンに発色したときは、本当に驚いて息をのみました。
そして悟りました。これはタイミングだな、と。
・・・・・・・・・
わたしは、変なこだわりがありまして。
何かの記念に手にするような、自分にとって大きな意味やエピソードがあるジュエリーは、自分で選んで、頑張って自分で買いたいんです。
そうそう滅多にないことだから、そう思うのかもしれません。
なので今回も、自分で自分にプレゼントだ!とオーダーして帰宅後、事の顛末を家族に話しました。
すると、なんということでしょう。
2023年、実は家族との節目の年でもありまして、まさかまさかの プレゼント!!!してもらえることに。
思わず「え、高いよ。本当にいいの?」と、動揺して2〜3回聞きました。
が、本人の気が変わらないうちに(笑)ありがたくプレゼントしてもらうことにしました。
自分のお気に入りのものをプレゼントしてもらえるって・・・やっぱりものすごーーーく嬉しいですね。(単純ですね。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・
エメラルドが辿ってきた”旅路”を想像して
「生活のたのしみ展」でお仕事をしていた合間、フィリフヨンカのデザイナー 平岩さんが、このエメラルドのルーツを教えてくれました。
あの日、めぐりめぐって、わたしの目の前に現れたエメラルドは、いくつか知られているエメラルドの産地の中でも、特に高品質で美しい石がとれることで知られる、南米コロンビア産だそう。
しかも、エメラルドハンターとして著名な清水さんが選んで買い付け、はるばる日本に持って帰ってきた石、だったのです。
遠くコロンビアの鉱山で、長ーい長ーい年月をかけ、本当に偶然が重なって生まれたエメラルド。
確かに、たかが、石です。
でも、されどエメラルド、なんですよねぇ。
いろんな方々の手を経て、いま、自分の指におさまったリングを見つめるたび、このエメラルドがたどってきた旅路に想いをはせ、ものすごくわくわくしてしまいます。
これって、わたしがミュージアムの展示室で作品たちと出会うときの楽しさと、ちょっと共通する感覚、なんですよね。
数百年前に創られ、さまざまな旅路を経て、今、日本の東京にあって、自分の目の前にあるなんて、本当に奇跡でしかないんです。
なんとかかんとか春期のレポート提出を終えた今、ミュージアムに出かけたい!!!とスケジュールを調整しつつ、地球からの唯一無二のパワーをいただきながら、仕事 頑張ろう、と思う日々です。
30代になって、いつの頃からか、あれ?わたしって今いくつだっけ・・・?と、本気で年齢がわからなくなる、という時代がありました。
少々忙しかったんですなぁ・・・。
あと、たいして自分の年齢にも執着がなかったんですよね。
今年はほんのちょっとだけ、人生の残り時間を逆算してみたりもしました。折り返したのかな、そろそろ。
でも、20歳くらいまではほぼ無意識だったし、やってみたーい!おもしろそー!という勢いで生きてきたので(今もたいして変わってないけど)、これから、特にここからの10年が、とてもとても楽しみです。
心身健やかに、大切に過ごしたいな、と思っています。
おかげさまで今日も元気です。
そして毎年春に放映される東京ディズニーランドの周年CMを観るたび、ミッキーたちが盛大にお祝いしてくれてるー✨と楽しむ、1983年生まれです。