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台湾で愛され続けて37年!台中市の発祥店で、誕生秘話を思いつつ飲んだタピオカミルクティー

日本で2018年に始まった第3次タピオカブーム。
当時暮らしていた札幌では、台湾人の女性が北大の近くでタピオカミルクティー(珍珠奶茶)のお店を開き、PARCOにも出店して大人気。雑誌では珍珠奶茶が飲めるお店の特集記事があったり、ドリンクに行列をなす日本人の姿があったりと、台湾で長く暮らしていた私としては、何とも嬉しく、誇らしいような気持ちがしていました。

しかしブームは何れ終わるもの、、「タピオカはどこへいった」、「タピオカドリンク人気はもう下火」、「タピオカは廃れた」などという言葉をみかけるようになり、日本での熱気はもうすっかりなくなりました。

そんなタピオカミルクティー、発祥地の台湾ではというと、変わらず定番の飲み物。今年はタピオカミルクティー誕生から37年。飲み物を考案したお店「春水堂」は、前身のお茶屋さんから数えると、今年で創立41周年。何とも長い歴史がありますね。

タピオカミルクティー発祥のお店は、台中市の四維街というところにあります。着いたとき、お店の前では、外国人が記念撮影をして、何やらとても賑やか。1階は満席で、私は先に注文と支払いを済ませて、地下1階の席で注文したタピオカミルクティーを待ちました。店内は、書や絵画や、お花が生けられていて、ゆったりとした時間が流れています。

春水堂の創始者劉さんは、お父さんがお茶好きのお医者さんだったそうで、小さいころからお茶に親しんで大きくなったとのこと。

1979年に友人と日本に行った際、喫茶店で冷たい紅茶を注文したところ、紅茶はホットだけで、冷たい紅茶を飲む人はいません、と言われ.......台湾に戻った後、自分で紅茶に氷を入れてシェイカーで振ってみたところ、泡の出た冷たい紅茶がとても美味しく、自分のお店で売り出したそうです。

そのアイスストレートティーがブームとなり、その後暫くして、粉圓(タピオカ)を入れた特別な飲み物「タピオカミルクティー」が考案されました。

使われる茶葉は防腐剤なし、香料やフレーバーの添加もなく、お茶マイスターというお店の認定を受けた人だけが作れるミルクティー。厳しい管理が行われているとのこと。

日本の第一号店は2013年代官山にオープン。春水堂を展開している会社の社長は、店舗を日本で開くために10数回も日本と台湾を行き来したそうです。日本では現在15店舗あって、香港には現在7店舗。
中国には「春水堂」の店舗は出ていないそう。

素材にこだわり、作る人にもこだわる。こだわりが多いほど、安易な店舗展開はできないということかもしれません。

春水堂、現在台湾には55店舗あります。発祥の地台中には、台北の12店舗より多い21店舗。もちろん、タピオカミルクティー以外の飲み物や軽食もあって、どの時間帯に行っても、どんな目的で行っても、台湾らしい時間を楽しめます。

アメリカではヒラリークリントン女史も、「お茶を嚙むなんて初めてのことだわ!美味しいわね!」と絶賛したそうです。

新しいお店ほど広くてきれいですが、誕生秘話と長い人気の歴史を感じながら、少し年季の入った発祥のお店で飲むのもなかなか。

台中の街角から世界に羽ばたいた飲み物、タピオカミルクティー。

いつ飲んでもやっぱり美味しくて、
37年前の発明に拍手!です。

【春水堂創始店】
台中市西区四維街30号

Sサイズ 90元(約420円)


帰るときは1階の席も空いていました

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