ギルバート グレイプのセリフの意味!
ギルバート・グレイプ再び
かなり前にも観たのですが、心に残っていて、スクリーンで上映されるというので、出かけました。
ところどころ覚えていたきりだったので、改めてじっくり観ることが出来て、感動再びになりました。
原題はWhat's eating
Gilbart Grape
eatingとはスラングで
イライラする、と言う意味。
内容をよく表しています。ギルバートはいつも心の奥で何かを我慢していました。
父の突然死の後、過食症で巨体となった母、姉と妹、知能障害の弟は面倒ばかり起こす。じっと耐えているギルバート。
原作の小説を映画化したもので、脚本も原作者が手がけているので、人物描写にブレがあるません。
それは監督の手腕にもよるのでしょう。
あの映画、
マイライフ イズ ア
ライク ドッグ
と同じ監督ということで、納得がいきました。
とても人間や状況描写が細やかで丁寧で、観ていてどの人物にも共感でき、感情移入してしまうのです。
知的障害のある18歳の弟アーニーを演じたデカプリオが、まるでその人物のように迫ってきます。
彼自身も同じ年で、役作りは
役に自分をいれてしまうこと。
そのせいか、立っている姿だけで、普通ではないと分かります。アカデミー賞にノミネートされたのも当然です。
セリフで忘れられないのがあります。
ギルバートが配達先の人妻と関係が続いていたところに、
トレーラーで旅している若い女性ビッキーと知り合い、自然に心惹かれて合います。
それを知った人妻は、
別れぎわにビッキーに
yours ユァズ
と言って去って行きます。
(今まで、わたしのだったけど
あなたの物よ)
という意味です。短い中に意味が込められています。
これが日本語の字幕では
「ゆずるわ」
となっています。
これもひとことで、意味がピンときます。
英語も日本語も実に、上手い表現だと感服しました。
私は長年、シナリオを書いてきたので、映画のセリフは気になります。
映画の面白さは、こういうところにもあるのです。