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マンガ学校の先生をやって分かった、大事なこと②

「マンガ学校の先生をやって分かった、大事なこと①」からの続きです。

「自由に描く」とはつらいもの・・・。

このnoteという場でも、たくさんのクリエーターが日々発信しています。
コツコツと描きためて、それが評判が良かったり注目を浴びたりすれば、書籍化されたり連載のお誘いをいただいたりもします。

私は授業のなかで「自分のSNSやブログを使えば自由にマンガを描いて発信できるよ」「うまくいけば商業的な成功につながるよ」とよく話しました。
でも、実際に自分で始めて見るとそれがとても大変なことに気づきます。

たとえ誰も読んでくれなくても、定期的に作品を描き発信しつづける・・・。雨でも雪でも台風でも頭痛でも腹痛でも眠くても遊びたくてもバイトでもデートでも、それでも描いて発信し続ける。
最初は「自由に描けて楽しい!」と思っていたのに、それは他人から自由なだけであって、自分自身からは決して自由になれないのです(笑)。

私がたったひとり、ブログで連載した作品は今、電子書籍となってたくさんの人に読んでもらっています。あのとき頑張ったご褒美が、その収入でちょっとおいしいコーヒーを飲めること、揺るぎない「自信」を得られたこと、そしてその自信を支えに学生の前に立てたことなのかもしれません。

理想のマンガ家になるために

マンガを描くことは本来とても楽しいことです。
でも「もっとうまく描きたい」とか「マンガで生計を立てたい」とか「人気作家になりたい」という欲や雑念が増えると、純粋な楽しさが消えてつらく苦しい作業になってしまうことがあります。

マンガ学校でも、入学から少したつと明らかにクラスの空気が重くなる時期がありました。いろいろ学ぶ中で迷いや不安がでてきてしまい、楽しく描けなくなってしまうのだと思います。

じゃあ、個人的に自由に楽しく描けばいいじゃないか・・・と言っても、それができるだけの実力もまだなく、たとえそれができても、収入に結びつかなかったり多くの読者にとどかなかったりするとモチベーションが続きません。

自由に楽しく描き、かつ、たくさんの人に届いてお金も稼げるマンガ家になるにはどうしたらいいか・・・正直私にも正解は分かりません。(まさに今、私自身が試行錯誤しているんですから(笑))
でもそれが一番理想的で一生続けられるマンガ家の姿なのかなと思います。

そんな理想のマンガ家になるために何が必要か・・・。

とりあえず今、私の経験から分かっていることや役立ちそうな技術、考え方・・・それらを少しでも教えてあげられたらと全力で挑んだのがマンガ学校での私の授業でした。
一週間に2コマしかなかったのに、その準備に相当な時間をさいてしまい(笑)、先生としては良くも悪くも「新鮮なまま」で駆け抜けることができました。

事情があってご迷惑もおかけしてしまいましたが、本当に良い経験をさせていただき、関係者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
そのうちまた・・・できるかな?

2年生はもうすぐ卒業式。
1年生は進級です。
去年の卒業生はみんな元気かな~・・・。

新たな季節、新たな旅立ち・・・みんなおめでとう🌸
そして、出会えたことに感謝です💖

いただいたサポートは、妊娠・出産後のサポート活動の資金に充てたいと思います!