こどもくものす城!@いわて子どもの森
昨日の雨が、足元の落葉の土にしみ込んでいい香りを放っている。
林の中はフレッシュサンキストレモン!っと言った感じ。しんとしてスーッとしている。
真ん中に太い切り株が一つ。
子どもたちが集まる前に、この古参の切り株に挨拶をした。両の手を当て、今日の子どもらの安全を祈る。
まずは10色あるスズランテープの中から、自分のクモの糸を選ぶ。
パッと選ぶ子、じーっと悩む子。
色はきもち、心もようはそれぞれ。
一本、一本、目標の木を見定めながら、張りめぐらせて行く。
この動作をくり返す。自分の目指すものに向かって。
(ぼくはこう生きて行く。)
自分の軌跡と、他の誰かの軌跡が、上になったり、下になったり、交差したり、からまったり。
(でも、行くんだ。
もどっても、進むんだ。)
自分が生きるということ。
多くの人と自分が一緒に生きているということ。
やがて、張り巡らされた蜘蛛の糸のスズランテープが風にいっせいに鳴り出す。
鳥がさえずる。
目には見えない大いなるものに包まれていたと、
今日のきみはどこかで感じたかい。
片岸なお子オフィシャルサイト