怒りを賢く使うことで得られること
この本には、怒るという感情のコントロール方法がいろんな観点から記されている。
怒るのはわりと簡単な自己表現だと思う。
ただ感情をむき出しにしてしまうと
相手を責め立てて相手の神経を良くない意味で刺激し、たどり着くのは傷つけ合い。
そして、相手も自分も共通する意識は
「この人は自分を拒否する。」
という負の意識。
つまり、お互いに敵認識してしまう。
なぜそうなるのか?
怒りに怒りで返してしまうから。
怒りには冷静さで返す。
この冷静さは単に相手を突き放すとか
見下すというものではなく
相手をよく観察し包容するというのが
ベースにあるんだと解釈する。
怒りを赤色だと例えてみる。
赤色の反対色は緑色。
緑色はハートチャクラの色。
主だった意味は愛の象徴であり、調和の心を持つ。
ある日夫婦喧嘩になったとき、アルンさんは大声で怒鳴り、奥さまは冷静に答え、アルンさんは何も言えなくなったとのこと。
奥様が愛をもってアルンさんを包容することで調和が生まれたということだ。
わたし自身、再婚10年の妻。
夫婦になって9年半の間、どなり合い
掴みかかり合い、それはもうひどい夫婦
ケンカばかりしてきた。
「自分をわかって(くれ)よ!」
「自分が正しい!」
という夫婦共にエゴの押し付け合いで
そこに隠されていたのは
「相手を自分の思いどおりにしたい。」
という支配欲。
どうしたらこの関係を調和していけるのか
を長年何度も繰返し悩んできたけれど
なるほど!
怒りに怒りで返していたからだった。
穏やかな時は、次は冷静に落ち着いて
返そうと思う。
けれどそれは頭での思い。
心の思いは支配欲でいっぱいだったから
現実には頭での思いは叶わなかった。
なぜなら、頭と心のそれぞれの思いが
同じじゃないと現実には叶わないから。
だからこの本を読んで「フムフム。そうか!」と納得して頭でわかっているだけではただの知識でとどまり、怒りのぶつけ合い、傷つけ合うケンカのループは途切れないまま。
この知識を落とし込んでいくには、自分の心
つまり、自分の潜在意識を知ってそこにある感情を自分がしっかり認めていくことからはじめることが不可欠だ。
それをすることで、自分への愛がどのくらいあるのかがわかる。
それが枯渇しているなら、相手を真からの愛で包み込むなんて、絵に描いた餅。
それが現時点の自分だと認識し、そこが
スタートライン。
『自分自身への愛が溢れ出た瞬間から他者へ愛を注ぐことができる』
という【シャンパンタワーの法則】がある。
この法則を実践するには
今まで見て見ぬふりをしてきた、押し隠してきた、忘れ去っていた傷ついた自分としっかり向き合いその自分を認め、受け入れていくこと。
これを日々繰り返していくことで、1ミリくらい地道に少しずつ、内なる傷は癒され
安心感と愛で満たされていく。
そして、相手へ愛を注ぐことができる。
アロンさんの奥さまの冷静さはこの
【自分軸をしっかりもっている愛】からの
もの。
これこそが夫婦関係の調和に必要なんだ!と氣がつかせてくれたのが夫だ。
夫のおかげでわたしは
『円満な夫婦関係』を築いていくことを
決めた。
在り方は夫婦関係の不調和に悩んでいる女性たちにとっての癒し場。
思い思いに楽しみ、時には涙を流したり
相談しあったり、静養したり。
集まってきてくれる人たちが傷を癒し
私自身の傷も癒し、喜怒哀楽を分かち合い、切磋琢磨しながらそれぞれが成長していく。
そんな仲間たちにとっての安心安全な場所として在りたいと思う。
夫婦関係は、家庭の土台だからこそ
怒りを賢く使っていくなど人として大切なことを教えてくれるこの本はわたしにとっての
バイブルとなる予感だ。