「自由と愛」の大切さに気がついた日の記録 その2
とても濃い1日を過ごしたので記録しておきたくなったので久しぶりに書きはじめたnote。
振り返って書いているうちに実は前日の過ごし方が影響していたのだなぁと気が付くことができた。
その1はこちら。
再会とお披露目
「久しぶり」
その日は駒沢のとある書店へ例の読書サークルの仲間と一緒にで遊びに行く約束をしていた。もちろん現地集合でOK。
それならば…とGoogle Mapで乗り換えを調べ、渋谷からはバスに乗っていこうと思ったものの、渋谷駅南口のバスターミナルは再開発の影響でゴチャっていて目的の乗り場を見つけるのに一苦労。
(もう乗りたかったバスは出た後で次のまで30分くらい待たなきゃならなそうだ。それにしてはバス待ちの列が長いな?)
バス停にたどり着いた時、そんなことを思っていた。が、意外と次のバスは早く来た。バスが遅れていたのだ。
そうとも知らずバスに乗り込み(よかった!発車までたっぷり時間があっても冷房の効いた涼しい車内で待てるならラッキー!!)と、空いている席がないか探していたら見つけたのは一緒に本屋へ行く約束をした仲間のひとりだった。
「バスが遅れたみたいですよ~」と僕より先に列に並んで待っていた彼女は教えてくれた。
書道家でもある彼女の作品をプリントしたTシャツを購入していた僕は作者本人にお披露目しようと思い、当日のコーディネートは決めてあった。
Kさんとの初対面は今年の春、都内で開始されていたKさんとその友人2人による合同展だった。
ライブペイント作品を挟んで記念撮影をしたのがずいぶん前に感じる。
読書サークルに入っていなかったら出会うことのなかった人。
うちにはKさんの作品が飾ってある。
こうやって再会できて、一緒に出掛けることができるのはやはり行動制限が解除されたおかげ。
隠れ家みたいな本屋さん
最寄りのバス停から歩くこと二、三分。
目印にしていたお菓子屋さんを見つけ、二階の窓を見上げ、本屋さんがあるを確認した。
しかし、入口が見当たらない。
正面の扉には鍵がかかっていたので建物のまわりを半周して戻ってきて、二人で探し回ってやっと駐車場の奥に階段を発見した。
こんな入り口を見てちょっとビビったKさんから「なおきよさん、先に入ってください」と促され扉を開ける。
大好きな雰囲気。すごくイイ!
先客は男女が一組。壁いっぱいに並べられた本を眺めて宝探しをしているようにも見えた。
座り心地の良さそうなソファーに荷物を置いて僕も本を手に取ってみた。
コーヒーを通じて知り合った人の影響でフェミニズムに興味があって、最近少しづつ勉強している。
タイトルにひかれて読んでみた本はコレ。
著者は黒人女性作家のチママンダ・ンゴズィ・アディーチェ
めっちゃインテリ。「二つ目の修士号」ってパワーワード、なんなん。
最近YouTubeでも人気の変なメガネの助教授が教鞭をとっているあの大学で「二つ目の修士号」を取得しているそうだ。
その本は彼女のTEDでのスピーチをエッセイとしてまとめたものだった。
フェミニズムについて学ぶことは自分が普段意識もせずに常識と思い込んで判断・行動していたアレコレがどれほど偏っていたのかに気が付くキッカケをくれる。
例えば、ニュースを見て日本の法律が思い込みの塊を土台に作らていることに気が付けたりするから勉強していて面白い。
日本の法律って簡単には変えにくいのがいいところだけど、変えにくいのが悪いところでもあるんだなって思うことが多くなった。
今が平時じゃなくて乱世だからかもね。
他人がくれるのはキッカケと情報、それからお金。
色々もらえるような環境を保つにはやっぱり自分が動くのが一番だ。
天啓「能動性」
購入する本を1冊選んでカウンターに持っていき、会計をしたタイミングで店主と言葉を交わした。
コロナが流行する前は店内でビールやコーヒーも提供していたこと。
コーヒーメーカーは機能性より見た目で選んだこと。
タロットカード占いを「半分しか当たらない占い」としてやっていること。
「自分で動くこと。能動性なんじゃないですかね。」
明日が見えにくい時代に大切にすべきことなのは「能動性」だという天啓をもらった。
自分が動かなきゃ何もはじまらない…ことはない。
頼んでもないのに僕は生まれてきているし、戦争は起こっているし、台風は近づいてくるし、電力は足りなくなるし、何もしなくたって世界は目まぐるしく変わっていく。
それでも、「能動性」をテーマに生きてていれば世界の見え方は変わる。
こんなツイートを目にしても、ね。
古本コーナーで見つけた「アルジャーノンに花束を」と、上野千鶴子先生の書いたフェミニズム本と、手に取って迷って僕が購入した本はこちら。
買った後で仲間のひとりに「NHK出版の学びのきほんってシリーズ、どれもめちゃくちゃイイですよ〜!この内容の濃さ、この読みやすさ、それでいてこの価格は異常です(褒めてる)ホントおすすめ!!」と言われ、早く読みたくなった。
そして、あれだけ沢山の本がある中から見つけたのが仲間の推しだったことと日々仕事に忙殺されている仲間が時間を作ってシリーズ化されている本を何冊も読んでいることにも驚いた。
小腹がすいてきて仲間ともっと話をしたいと思っていたので近くのカフェでお茶することに。
僕は美味しいものを分け合って食べるのが好き。
この日は桃のパフェを三人でシェアした。
分け合うと食べられる量は少なくなるけれど、ひとり占めするより幸せの総量が増えるのはなぜだろう?
おしゃべりに花が咲いてあっという間に時間が過ぎた。
推しは推せるうちに推せ
購入した本をリュックに詰め込みカフェを出て、次の目的地はふたりが気になるという鹿肉専門店。
ふたりと共に店まで歩き、僕は推しの展示会へ向かった。
ちょうど神宮外苑の花火大会と日程がかぶっていたので北参道の駅を出ると沢山の浴衣姿の見物客とすれ違った。
(こういう時だけはみんな和装するんだよなぁ)
なぜ「こういう時だけ」なのか?それは和装だと生活しづらい世の中だからかもしれない。洋服のほうが楽に過ごせるからなのかもしれない。
だったら、着物の生地で洋服を作ればいいじゃないか。
話はそう簡単じゃない。
着物の反物といって生地の幅が和服を作るのに最適化されている。
洋服の生地はもっと幅が広くて、なるべく無駄が出ないように切り出すのだが反物で同じことしようとしてもかなり難しい。
「こういう時だけ」しか和装をしない日本人ばかりだから着物産業は衰退の一途をたどっている。
そんな状況に一石を投じたい!!自分がやらなきゃ誰がやる!?今やるしかない!!と動き出したのが僕の推しである。
時々、脳直ツイートしてバズったりしている座波さん。
着物服を作り販売することで日本の着物産業を未来につなげようと生産管理というアパレルの仕事を継続しながら、この世界に確実にいるがどこにいるのか分からない「着物服を欲しい!」という人にちゃんと届けるべくプロにマーケティングのノウハウを学び、古着の着物を解体・洗浄・防縮加工してスカート・ユニセックスのシャツ、スカーフとして普段着にできるアイテムを次々とリリースしてきた。
座波さんの「私がやらねば誰がやる」という姿勢、行動、結果に勝手に刺激を受け、励まされてきた。
誰もやっていないことをやる。
「無謀だ」「失敗するに決まっている」「別にあなたがやらなくてもいいんじゃない」
きっとそんな声が聞こえていただろうし、着物業界や他の業界人からも「余計なことを」「生意気だ」と思われたんじゃないだろうか。
結果だけ見ると恐れ知らずな人かと思ってしまうが時間を作り慎重に準備を重ね、商品の発売にこぎつけたことが年単位でTwitterを見ていると分かる。
信じるものを信じぬいて、コツコツ積み上げる。そして発信する。
「ここにいます!ここにあります!」
声に出して呼びかけることの大切さがGoogleじゃなくInstagramで検索する世代が現れた今こそ必要なのだと僕は思う。
推しを推していることを発信することも大切だと思っている。
こうやってnoteを書くのもその一環だ。
誰かにとってのキッカケになること。
僕がやりたいのはそれだ。
だから、「いいものはいい!」と声高らかに吠えたい。それが押し付けの一方的な「愛」だとしても。
自分の影響力なんて大したものじゃないとしても黙っているより発信したい。
いつか影響力のある人になれたらもっとそれをやっていきたい。
大好きなあの声優さんみたいに。
展示会で沢山の着物服を眺め、試着し、次はどれを買おうか、新作はもっと好きになれる一着が見つかるかもしれないとワクワクが止まらなかった。
高揚感を胸に花火を待つ人を置き去りにして千駄ヶ谷駅から自宅へ向かう。
明日も予定がいっぱいだからだ。推し活に休みなどない。
これがライフワークってやつなのかも。
(その3へ つづく)