パーパスからはじまる目標設定
ドラマ『2月の勝者』を見ていたら、”親の気持ちわかるー”と保護者目線で共感しながら、先生側がどう対応するかを、自身の経験と重ねながら”そうそう”とか、”そんな上手く説得できるわけないじゃん”とかブツブツいってました。
#2月の勝者
#中学受験
娘もご多分に漏れず、ほぼ塾に毎日通い、自習も結構頑張っているのに、偏差値が伸び悩んでいます。
志望校まではもうひと頑張りも、ふた頑張りも必要なのに、本人は結構のんきなもんで・・・一人っ子気質のせいでしょうか、感度が低い。
ついにそんな状況に見かねて、僕はブチ切れてしまったんですねー。
しかしながら反抗期もあいまってか逆効果。
これか・・・・多くの親が塾に助けを求める理由は。
親が言っても聞こうとしない。
お手上げです。結局「あなたは何のために受験するの?」という話合いになるんですが、目的意識も目標もあいまいで抽象的。
・なんとなく塾通っていない子と比べて「特別感」がある
・勉強以外にハマっているものがないから「存在意義」を見出すために
・なんとなく解けたら嬉しいし、知識が増えることは嬉しい「自己研鑽」
・漠然と中高一貫にいっておけば、「未来」への可能性が広がる
どうやら話をまとめると、彼女の主張はこんな観点なのでしょう。
中学受験に向き合うマイパーパスとは?
「WHY?」
少し話がそれますが、ここ数年で会社組織のパーパス経営について盛んに取り上げられるようになりました。
そして、当社でも、まさに社会的存在意義・価値について取り組む時間が増えています。
#Purpose #社会的存在意義
”なぜ私たちは存在するのか?”
当社ではその問いに対して、私たちの価値・在り方を社会に発信するために
改めてPurposeを定めました。ただ定めただけでは意味がなく、社員から”共感・共鳴”され、パーパスがドライバーとなってはじめてパーパス経営といえます。自社が定めたパーパス(=社会的存在意義)に共感できるか?
その際にマイパーパスを考えます。
”何のためにこの会社で働いているのか?
”なぜ、なぜ、なぜ・・・繰り返せば繰り返すほど、僕の場合は、小学生の体験にたどりつきます。
”友人にはできることが、自分にはできないこと”
”勝敗で勝ったこと、負けたこと”
”苦しい練習の成果が試合で出たこと”
それは自分ひとりではなく、周りの支えや友人がいたから経験できたこと。これらの原体験があり、”人の可能性”について興味をもち、教育に足を踏み入れました。このマイパーパスは、当社のパーパスと重なります。
話を中学受験に戻しますが、偏差値が上がるか下がるか、合格か不合格か、
娘は、毎日そのことだけ考えています。
「WHY?」
なぜ、あなたは受験をするのか?なんのために学ぶのか?
子供たちにとっての受験勉強の在り方とは?
人は本当の意味で、「不安」「不満」「不足」「不便」など不の原体験をしないと、その不の解消について”自分ごと”で考えないんだと思います。
親が子供を良い環境に導けば導くほど、この不とは遠い環境に置かれ、本人に自律して将来を考えさせることはできない。
「不安」「不満」「不足」「不便」、これらについて普段から会話をしたことがないかもしれない。”こうなったらもっと良い世の中になるのに”
そんな大きな話じゃなくても、”ここが不満だから、こうしたい”という娘の言葉を聞いたことがないかもしれない。
何が言いたいかというと、何で学びが必要か?なぜ中学受験をするのか?という問いに対する前提として
「何が不満でそれをやるのか?」「何を変えたくてそれをやるのか?」
「あなたがそれをやる意義・目的(パーパス)とは何か?」の根源的な在り方、考え方を我が子には考えてもらう必要があるのかなという話です。
最近の新卒の25%は、実はベンチャーやスタートアップ企業に就職する時代。当然、大手企業に比べて安定などしていないし、彼らは安定を求めていない。
むしろ荒波にもまれても、自分がやりたいこと、社会的価値を発信したいなどの熱量が彼らを突き動かしており、企業の採用側からすれば、もはや過去の学歴などの「通行手形」よりも、“どんなマインド” で “どんな取り組み”をし、“どんなアウトプット”を生み出してきたか、の方が重要になってきています。
娘にも、中学受験の結果も重要ですが、そのプロセスを通して、将来どんなアウトプットが生み出せるのか?ということを考えてほしいし、気づいてほしいなと思っています。
「なぜ、学ぶのか?」「なんのために受験するのか?」
まずは本質にたどりつかなくても、
この問いを考えることで”自分ごと化”させないことには、
目標も目的も定まらないと考えます。
#中学受験奮闘記
#父親の悩み