アスリートは表現者であれ
ブランドがアスリートをスポンサードするということ
北京で冬季オリンピックが今まさに開催されているわけですが、今日のテーマはアスリートのパフォーマンスとブランドのスポンサードについて考えていきたいと思います。
私も過去から色々なブランドでアスリートを支援してきましたが、一貫しているのは、
という信念があることです。もちろん、ビジネスなので投資する金額に対して費用対効果はきちんと説明可能にしているし、その効果を測る施策は必ず考慮しています。しかし、今もこの瞬間も実施されているアスリートやスポーツを使った数多のアクティベーションで、自ブランドの露出だけにしか興味がないと思われる人が多すぎると感じています。先程も書いたように、ビジネスなんだから露出しないと意味ない、というのは一部分だけ正解なのですが、もっと多くのベネフィットをブランドは享受できるのです。
アスリートの姿勢を応援する
それはアスリートの直向きな努力やプレッシャーに打ち勝とうとしているその姿を応援することを通じて共感を得ることができるということです。それは決して勝敗のみにフォーカスするのではなく、彼らの姿勢に寄り添うのです。ブランドとアスリートの関係を金銭的な契約で結ばれている義務の縛りだけの関係から、強力な信頼関係にすることこそが、共感の連鎖を作る起爆剤になります。
ブランドとは共感によって結ばれた人たちがそれぞれの生活圏の中でそのブランドを広めていく作業です。
アスリートをスポンサードするということは、アスリートもそのブランドを好きになることがもっとも望まれる形です。
アスリートは表現することを磨こう
一方で、アスリートの方々は、スポンサードしてくれる企業をお金を出してくれる先としてだけ捉えるのではなくて、自らの競技を照らし合わせてみて共通項がないのか、どういった価値観に共感できるかを深く知ることが大切です。プロアスリートの価値は、競技でのパフォーマンスの価値と、露出などのマーケティングの価値の双方があります。特に後者においては、単に商品を露出するだけではなく、そのブランドの価値やストーリーを広めていくといったことができることが求められてきています。
何より、勝っていればいいんでしょ、という態度は遅かれ早かれパフォーマンスが落ちた瞬間にサポートしてくれる先はいなくなってしまいます。それよりも、アスリートは競技を通じて何を表現して何を人々に伝えていくのか、それを磨いていくことです。
アフターアスリートのケアが必要であることが注目され始めて久しいが、それは現役の時から準備をしておく必要があることを理解していただきたい。
とにかく、アスリートは表現者出会ってほしい。人々に勝っても負けても何かしらの価値を伝えることができれば、ブランドにとって一緒に仕事をしたくなるアスリートになるのですがら。