ブランドを育てる楽しさ
既に強いブランドの仕事だけが仕事ではない
今日の記事はブランドに関わる仕事をしていていつも質問されることについてこの#みんなのブランディング でも書いていこうかと思います。
私が経験してきたブランドはP&G、ブリヂストン、Amex、ポルシェなど、ジャンルは変われど強いブランドが多かったように思えます。しかし、このところ、私の興味の向かっているところは今はブランド力やブランド認知がないようなプロダクトやサービスなのです。理由は、
なのです。確かに、強いブランドで仕事をすることは、そのエッセンスも肌で感じることができるし、ブランドのパワフルさを実感することもでき、ダイナミックなビジネスを展開することができます。誰もが知るブランドをマネージメントをしている、ということだけでも自尊心をくすぐられるものでもあります。
しかし一方で、知名度がなく、今からブランドアセットを積み上げる局面のブランドもそれはそれで楽しいものです。より多くの人に知ってもらうという活動は戦略的な思考が必要になるし、さらにこのフェーズにある多くのブランドは投資する資本がないため、大手が実施するようなブランディングはできないのです。ある意味、アイデア勝負だし、機動力の良さを試されることでもあります。私が実際にブランディングを実施しているTherabody というブランドは、USに本社を置くウェルネステックブランドですが、日本での認知は相当に低く、そのブランドの立ち上げを一生懸命にしている段階です。ご存知ない方は是非下記リンクをご覧ください。
とにかく、既存の強いブランドでブランディングの仕事をすることだけが目指すべきブランド関連の仕事ではないと思うのです。
楽しい!と思う瞬間
では、楽しいというけれどどこがそんなに楽しいのか、というと、やはりそのプロダクト(私の場合はTheragunというデバイス)を「これ、いいね!」と言っていただける瞬間に出会えることです。それまでよくわからなかったプロダクトのパフォーマンスやそのブランドがもつブランドメッセージに共感をしてくれるその瞬間はかけがえのないものです。
そのためにやっていることは、本当に泥臭いことばかりです。いま現時点でのビジネスなので詳細はお伝えすることはできませんが、ブランド戦略を立て後のアクティベーションは本当に骨が折れます。でも、それほどブランドを作って育てていくことの楽しさは私にとっては相当なものなのです。
何よりも、ステークホルダーのみなさんの笑顔が一番の喜びです。「いいね!これ、ほんとに!」と言ってもらえることって言うのは貴重だし、お金を稼ぐだけのために仕事ではない、と思う瞬間です。
ブランディングとは根本的には仲間を増やす作業
この#みんなのブランディング で何度も書いてきたことですが、ブランディングとは、様々なステークホルダーからブランドが提供する価値やブランドメッセージに共感を得て、共感してもらった方々と一緒になってブランドを周りの人に紹介していくプロセスのことで、それをサポートしていくことでです。
言い換えるとブランディングとは
だと思っています。仲間を作るためにはその人たちが笑顔になることが必要です。ここで大切なことはプロダクトやサービスが優れていることが大切です。優位性のあることをきちんと伝えていくことがマーケティング、ブランディングです。逆に、優れていないものを優れているように見せるものではないのでご注意下さい。とにかく、ブランディングとは仲間を増やすことです。そういう意味でも、新しいブランドを育てる過程で仲間を増やしていくことは楽しいものなのです。