障害を持つ子の育児ストレスを軽くする
障がいがある子を育てる人には、健常な子を育てる人にはないストレスが生じます。
僕自身、子どもの発達が遅いことに焦りや不安を感じたり、伝えたいことが理解してもらえないという状況に憤りを感じることがありました。
しかし、子どもは何も悪くありません。
育児に対するストレスは、親自身のメンタルに悪影響を及ぼすだけでなく、子どもの情緒にも影響を及ぼします。
親はストレスを感じていると子どもに優しくすることが難しくなり、子どもは元気のない親の挙動に不安を感じてしまうからです。
障がいを持つ子の育児で生じるストレスの難しいところは「ストレスの原因がわかっていても明確な解決方法がない」ところにあります。
障がいのために身の回りのことを全て親がしなければならないという状況は、根本的に解決することができません。
そのため、障がいを持つ子を育てることによるストレスは『解決』よりも、『どう付き合うか』ということが大切になってきます。
ストレスとの付き合い方には色々な方法があるのですが、ストレス対応としてもっともスタンダードな方法に『マインドフルネス』があります。
『マインドフルネス』
マインドフルネスとは、自身が「今ここにある」という感覚に意識を集中することです。
育児への不安や怒りにとらわれてしまうと、なかなかそこから抜け出すことが難しくなります。
マインドフルネスは自分の現実的な感覚に意識を集中することで、負の感情のループに入ってしまった意識を自身の体に取り戻し、心を落ち着かせる効果があります。
その方法は以下のような内容です。
⑴椅子に座り、両足を床につけ、軽く背筋を伸ばします。
⑵両眼を閉じて、呼吸の速度を少しずつ遅くし、ゆっくりと呼吸する。
⑶自身の呼吸に意識を集中します。途中、何か他のことを考えそうになったら、また意識を呼吸の状態に向けるようにします。この状態を3分程度維持します。
⑷ゆっくり目をあけて、心の状態を確認します。
たったこれだけのことですが、意外と心の持ちようが短時間で変化することを感じることができると思います。
僕はストレスにとても弱く、ちょっとした嫌な出来事もなかなか忘れることができないような性格です。
こんな性格なので、他の子よりも意思疎通が取れない子どもと関わることに酷いストレスを感じることがありました。
そんな時は決まって自己嫌悪に陥っていたのですが、就寝前のちょっとした時間にマインドフルネスを行うことを習慣にすることによって、そういう時期をなんとか乗り越えたという思い出があります。
もし、ちょっとしたことで子どもに強くあたってしまったり、イライラが多くてリラックスできないということがあれば、それはストレスが蓄積しているサインかもしれません。
そんな時は、まずはマインドフルネスを試してもらえたらと思います。
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