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資産運用を成功に導く3原則

前回は、資産運用の全体像(3ステップ)の概要についてお話ししました。

本日は、資産運用の最初のステップである「マインドセット」について解説します。

マインドセットとは、投資で成功するための原理原則と、心がまえを習得することです。

資産運用を始めるうえでの土台となる部分ですので、最初に学ぶ必要がある内容となっています。

「基本的なルールを知ってから始めよう」ということですね。


資産運用のためのマインドセットについて

SNSや投資本で得た断片的な知識のみで資産運用を始めると、マインドセットが出来ていないために、

・自分の選択が正しいのか、他にもっとよい方法がないのかと考えて、常に不安な状態になる

・値動きが負担になり、購入した投資商品を手放してしまう

といった失敗につながりやすくなります。


マインドセットは、資産運用の土台となる部分です。

もし、土台のない家をつくったとしたら、災害があったとき直ぐに壊れてしまいますよね。

しっかり土台作りをしていきましょう。

では、投資をする上での原理原則とは何でしょうか?

それは、「投資の3原則」と呼ばれるものです。


投資の3原則とは?

投資の3原則とは、分散・積立・長期の3つを守って投資すれば、元本割れする(投資金額を下回る)可能性を軽減できるという原則のこと。

3つの原則について簡単に説明します。

分散投資

投資対象を複数の資産や地域などに分けることで、リスクを減らす

積立投資

定期的に一定額を投資することで、投資タイミングの失敗を防ぐ

長期投資

10年から20年と長い期間をかけて継続することで、元本割れする可能性が低くなり、さらに複利の効果で大きく増えやすくなる


この3原則を知らなかったり、守らなかったりして、失敗している人が本当に多いなと感じます。

そのような人たちは、「3原則の逆の投資」である、集中投資、一括投資、短期投資をしているのです。

集中投資

投資先が破綻したとき、お金をすべて失ってしまう

一括投資

投資後に値下がりしたとき、回復を待てずに売却して損失を出してしまう

短期投資

目の前の結果に一喜一憂して時間と労力を消費したあげく、結果的にはたいして増えない

上記の3つは、まさに「失敗の3原則」といえます。

ぜひあなたは、失敗の3原則ではなく、成功の3原則である分散投資・積立投資・長期投資を実行してくださいね。


資産運用は「将来のお金を増やす手段」と割り切ること

「10年~20年かけて長期投資することが重要ですよ」

というようにお伝えすると、

 「10年なんて長すぎる!もっと早く結果がでないの?」とか、

 「もっと若くから始めておけばよかった。自分にはそんな時間はない」

 というように悲観してしまう人もいます。

 

もしあなたが、今すぐお金を増やしたいなら、別の手段をとる必要があります。

今のお金を増やす方法は、働き方を変えて収入を増やすか、家計を見直して支出を減らすかの2つだけです。

これを理解せず、いますぐ増やしたいから、という理由で資産運用に取り組めばまず失敗します。

 

重要なのでもう一度書きます。

 「今すぐ増やしたい」「直ぐに結果を出したい」と考えて資産運用を始めたら、絶対に失敗します

投資で成果を出せない人の多くが、この落とし穴にハマっています。

 

一方で、あなたが「自分の年齢だと遅すぎるのでは?」と思ったなら、そこは心配しなくても大丈夫です。

なぜなら、資産運用は「老後を迎えたら終わり」ではなく、「生涯ずっと続ける」ことができるからです。

 資産運用の出口戦略(いつまで続けるのか?)については、次々回の配信で説明しますね。


これだけ増える!長期投資の効果

最後に、投資の3原則を守って資産運用を続けたときに得られる成果についてお伝えします。

分散・積立・長期投資で期待できるリターンは、年率4%〜5%程度と言われています。 

ここでは少し控えめに、年率4%で計算してみましょう。

 

たとえば、あなたが毎月3万円を積立投資したとします。

それを10年続けたら、

⇒ 10年後の投資元本(積立総額)は、3万円 × 12ヶ月 × 10年 = 360万円

⇒ 10年後の評価額(元本+利益)は、360万円 + 82万円442万円

となります。

 

それからさらに10年続けたとすると、20年後には、

⇒ 20年後の投資元本(積立総額)は、3万円 × 12ヶ月 × 20年 = 720万円

⇒ 20年後の評価額(元本+利益)は、720万円 + 380万円1,100万円

となります。

 

ここで、運用の利益部分に着目してみてください。

最初の10年では82万円なのに対し、さらに10年続けることで380万円と大幅に増えていますね。

これは「複利の効果」です。

運用を長く継続すればするほど、複利の効果によって雪だるま式に資産が大きくなっていくのです。


簡単なようで難しい「売らない」という選択

ひとつ注意点として、年率4%や5%というのは、あくまで10年~20年続けたときの平均値だということを知っておいてください。

単年だと、数10%も値段が変動することがあります。

上がったり下がったりを繰り返しながら、長期的に成長していくイメージを持っておきましょう。


このイメージを持っておかないと、値下がったときに売却して手放してしまうことになります。

日本人が投資信託を保有している平均年数は3.8年」というデータもあります。

ながく保有し続けることが大切なのに、実際には5年未満で手放している人が多いのです。

「売らない」という選択は、簡単なようで意外と難しいという現実があるのですね。


「投資対象をしっかり選んだら、あとは上がろうが下がろうが、ずっと持っておくこと」

これが、あなたが投資を始める前にもっておくべき、大切な心がまえです。



今回は少し長くなってしまいましたが、マインドセットはもっとも重要ですので、しっかり覚えておいてくださいね。

次回は2つ目のステップである、資産の最適配分についてお伝えします。

投資のパフォーマンスにもっとも影響を与えるのが、「資産運用の最適配分」であると言われています。

将来資産をしっかり増やすために、資産配分の重要性を学んでいきましょう。

それでは引き続き、よろしくお願いいたします!

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