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かすがいを目指すということ
伽古屋圭市・著「かすがい食堂」(小学館文庫)を読みました。
感想は↑に譲るとして。
率直に感じたこと。
なんなら、「王様のブランチ」のブックコーナーで紹介されて読む前からそう感じるだろうと思っていたこと。
目指しているハイパー児童館ぷれいすって、こんなだな。
ただ居場所であっても価値はあるけど、本当に居場所が必要な人にほど届かない可能性はあって、いかにそんな苦しい人にとって価値ある場にできるか。
作中では、うまいこと困っている子が現れ、うまいこと駄菓子かすがいが繋がり、うまいことかすがい食堂に救われていく。
現実がそこまでシンプルでないことはわかっている。
しかし、だからこそシンプルなフィクションをリアルなドキュメンタリーにしようと奮闘することは大切なのではないか。
しかし、元になる場があるというのはアドバンテージだなと思う。
自由度の高い祖母の店、親戚が持て余している店舗付き住宅、定休日は好きにしていいよと使わせてくれる店舗…
ある時には、ハイパー児童館ぷれいすについて「半坪あればいろいろできる」という有り難〜いアドバイスもいただいた。
そんなものが当たり前にある人って、そんなに多数派なんだろうか?
そんなものがそんなに簡単に見つかるものだろうか?
そんな悶々とした思いを胸に、まずは目の前の家計の健全化を目指しながら、ハイパー児童館ぷれいすへの情熱を消さないように。
いずれは、困っている子と、社会と、未来とを繋ぐ“かすがい”になることをゆるりと目指す。
ハイパー児童館ぷれいすでやりたいことって、そういうこと。
なお、本作の続編が出るらしい。
気になる。