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自分のものになると値段が上がる#5
モノを捨てられない人って自分の周りにもいますよね。でも、それを今持っていなくて、もう一度買いたいか?と考えると買わないのに…。
第5回を迎えました。行動経済学を考えて、あなたの日常の判断や仕事などで活かしてほしいと願ってます。
今回は、冒頭にも書きましたが、自分が持っているモノにめちゃくちゃ高い価値をつけたがる人間のおかしなおかしな現象のお話です。
▶︎目次
1.保有効果
2.実験してみた
3.マーケティングの世界
1.保有効果
少し考えて欲しい。あなたは、お酒が大好きだ。数年前にたまたまブルネッロ・ディ・モンタルチーノを数ケース買ったが、それへそのまま酒造に収まっている。しかし、その間にワインの値段はだんだん上がり、2000円で買ったワインが20000円まで上がった。
ある夜、仲良しの友達が集まって、そのワインを一本開けた。あなたにはそのワインを時価で売るつもりはないし、新たにその値段で買い入れるつもりもない。
あなたが仮にこの人であるとすると、すでに持っているワインには、今買ったら買える金額以上に価値があると考えている。しかし、新たに買うつもりはないため、出ているワインには価値がないと思っている。
このように、自分が所有するものに高い価値を感じ、手放したくないと感じる現象を保有効果という!
この現象は、なかなかモノを捨てることができない人によくある考えになってる!第三者から見たらどっちも同じなのに、主観的に考えると、価値を変えちゃうんだから!
メンタリストのDaiGoさんがこんなことを言ってました。
「自分のものを捨てる時は、それがもし売られていたら買った時と同じ値段で買いますか?買わないなら捨てましょう。」
2.実験してみた
コーネル大学の研究チームが示してくれた。
実験:コーネル大学経済学部のあるクラスの学生たちを、無作為に2つのグループに分けた。一方のグループにはカップがプレゼントとして与えられた。アメリカによくあるタイプのカップで大学のロゴが入っている。2つのグループの間で競売をやることにした。
A.つい先ほどカップを手に入れたグループは、お金をいくらもらったらそれを手放す気になるか。
B.カップを持っていないグループの方は、手に入れるのに何ドルなら払ってもいいか。
実は、カップの所有者は平均して520円以下では売ろうとしない。カップを持たない方は275円では買おうとしない。
私も少しTwitterで似たようなことをしてみた。回答者は学生です。
売ろうとすると高く売るのに、なぜ買うときは安くなるのか?
これこそが保有効果が働いたのだ!
3.マーケティングの世界
この現象は、東洋の絨毯売りや自動車のディーラーの間ではよく知られている。現代でも、「お試し期間」を設けて、商品やサービスに価値を感じさせ、保有効果を働かせることにより、手放したくなくなる。
さらに、返品保証も内容は同じだろう。
また、文字で伝えるときも、相手に想像させて、自分がまるで使っている、保有しているという想像でさえも、保有効果が働くのは怖い。
逆に、このことを知っていると、本当に必要なものを選ぶ能力が上がるだろう。
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