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フライングマッチョ(ボドゲ製作)
はじめに
このお話は やすい!たのしい!ぱわー! のボードゲーム
"フライングマッチョ" - 春ゲームマーケット2023
のノートです。良かったら見てください。
もう一つの "サイコロヒーロー" はこちら。
僕が所属するサークル、GMOFC(ぐもえふしー)の活動は
こちらのTwitterで随時、チムメンInu氏が更新してくれます。
途中で僕らの勉強不足でデザインが変更になりました。
詳しい内容についてはこちらの記事で紹介してます。
なので、一部画像にモザイクをかけています。ご了承ください。
その苦悩なども最後の方に書いています。
ゲーム作成史
2021/5/2 - 夜中のテンションで話す
処女作"クロネリア"制作で苦労している間、プライーベートで忙しいチームメンバーに筆者のNゴリラは話しかけらずにいました。
そんな時期に行ったボドゲ会で持ってきてくれたボドゲの中に、簡易包装の超くだらない(最大級の誉め言葉)同人ゲームがあり、めちゃめちゃ楽しみました。
その時、一緒にやっていたチームメンバーInu氏とこういうくだらないゲームを作ってみたいなっていうのを話して盛り上がりました。
自分の中で”瞬間風速"だけを追い求めていくゲームを作りたい意欲が湧いてきました。(ちょっとした逃避行動)
とある休みの日にその意欲は爆発し、そのままのテンションでルールを作り、チーム内で同じ狂人位置にいるInu氏に全力少年も驚く速さでぶん投げました。
長州力ゲーム
・カード12枚くらい(別にそんな枚数なくてもいい)
1~2枚くらい「とぶぞ」カード
後は全部「キレてないっすよ」
カードをシャッフルする。
スタートプレイヤーから順番に山札から場に出す。
覚える
裏返しにして順番をそのままに回収
順番のまま出して、カードに書いてあった事を言っていく。
例)
プレイヤー①
「きれてないすよ」
プレイヤー②
キレ→キレ
プレイヤー③
キレ→キレ→とぶぞぉ
全部出来たら長州力になれる
休日にテンションに任せたままやってしまった。反省
これが今一番熱い瞬間風速ボードゲームだと。
そのままの勢いで、カードデザインのラフも書きました。
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この日は大盛り上がりし、他のくだらないゲームがもう1つ爆誕しました。
その内、再開するかもしれません。数字遊びゲームです。
実はこの時はこの"長州力ゲーム(仮名)"よりも数字遊びゲームの方がアホだけど硬派な内容になっていて夢中になってました。
その後は本ルート"クロネリア"が動き始め、ハッピーエンドへ向かいます。
その代わりこの"長州力ゲーム(仮名)"はしばらく眠ることになります。
2022/4/13 - "サイコロヒーロー"始動
まだこの本記事のゲームは出てきません。
次は"サイコロヒーロー"というゲムマへ向けて、一般流通させたいゲームを作り始めました。
そのデザイナーノートはまた別の記事で書きたいと思います。
2022/9/27 - ゲムマへ向けて
まず先にお金の話を。
"サイコロヒーロー"
これは完全に僕のスキを詰め込んだゲームで、プレイヤーにリアル金銭負担をかけずに作りたいと思ってました。
しかし少数しか製作しないとゲームマーケットの出展料が重く圧し掛かってきて、製造単価が上がってしまう事に気が付きました。
作成者側が赤字製作をしてしまうと、他の制作者さんや業界に悪影響が出ます。
何か解決方法はないのかな、と悩んでいた時
僕は"サイコロヒーロー"以外にも作品を作る事で、出展料などの費用を分散させ、1つ1つのゲームを入手しやすくしようと考えました。
じゃあ、もういくつか"サイコロヒーロー"以外に何を出店しようとしようかなと考えた時、最初は"クロネリア"が筆頭候補でした。
しかし意外とカードの種類数が多く、何かと抱き合わせで作成する方が安くなるんじゃないかとか色々と
う~んう~んと頭を悩ませたときに、天啓が降りてきました。
そうだ、あのゲームがあったじゃないか
すぐさまメモ書きを探し、チームメンバーのIごりら(Inu氏)へ話すと、
興奮した様子でドラミングをはじめました。
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2022/9/29 - 瞬間風速を求めて
ドラミングを開始した、Iごりらはキレッキレのマッチョを探してきて
即採用となりました。
長州力さんの"キレないです”、"飛ぶぞ"を採用した上で、
さらに良いマッチョを使うなら、ボディビル風の掛け声も入れたいという事になりました。
"キレてるよ!"を入荷しました。
その後はすぐさま試算し、これは行けるぞ、となり
セリフに合うマッチョを探す旅へ出ました。
マッチョはすぐに見つかりました。
本当にマッスルプラスさん、ありがとうございます。
次は【デザイン】のお話です。
マッチョの出来が良すぎるので、画像の下にすんごい小さくフレーバーテキスト付けたいな(---食ってみろよ、飛ぶぞ とあるプロレスラーの一言 みたいな)
とInu氏の発言を包括した、デザインをイメージすると、
筋トレ直後の超回復並のスピードで降りてきました。

格好良く、キリっとした中にも狂気を含ませたく遊び心満載で作りました。
【ルール】
当初は記憶ゲームでしたが、出来るだけ脳みそを使いたくなかったので
シンプルにカードを出す→リアクションする。
という風に変更になりました。
この時点では、まだリアクションが出来なかった人が脱落していく、バトルロワイヤル方式でした。
2022/10/20 - イラストレーターでびゅー
僕はどこにでもいる社畜なため、イラストがかける、ということもなく
当然、印刷会社へ頼むためのデータ編集ソフトも持ち合わせていませんでした。
Excel信仰者なので、Excelがあれば何でもできる!と思っているのですが、
"サイコロヒーロー"を入稿するためにも、どうにかして入稿データを作成できるソフトを探す必要がありました。
当初は趣味で使う物なので、月額のかからないフリーのソフトも検討していたですがどの参考サイトを見ても、イラレイラレイラレ
フリーソフト(試作)→検討、挫折→参考サイト徘徊→フリーソフ(以下略
このループに陥り、ごりらが生まれました。
もうこのイラレ、逃れられないのなら違うアプローチをしよう。
どうやら調べるとデスクトップとIpad版がある、ということで機能の比較をしました。
・Ipad版は大体あるけど、機能が少し劣る
・その代わりに直観的に使えて少し安い。
これはもう一択です。
初心者は機能が少し落ちてようが、0スタートならそもそも分からないし、より直観的に出来たほうが挫折しにくいだろうと、即断でした。
そして数日いじり倒し…ついに形にしました。
2022/10/22 - カードデザイン完成
イラレで作成しながら、可能性を模索していました。
せっかくこんなにも格好良い漢、がいるのにもっと格好良く、
締めることは出来ないだろうか。
そうして生まれたのがこちらです。
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表ページはプロトタイプとほぼ変わりませんが、"飛ぶぞ"だけは大きく変えました。
プレー中に発言する「食ってみろよ」「飛ぶぞ」をもっと見やすく、それでいて躍動感のある風にしたかったので
「食ってみろよ」は横一線で命令っぽく。
そして「飛ぶぞ」は身体の綺麗なラインに沿わせて飛ばせてみました。
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表ページから作り始めたのですが、キレッキレに締まっているのに、
カード裏の初期案プロテインではポップ寄りになってしまったので変更しました。
格好良く、飛びそうで、それでいて和っぽい鳥居をイメージして、
このゲームを象徴する "飛" をもじりデザインしました。
見方によっては、中央にハートもあり、愛のあるデザインになったかと思います。
2022/10/31 ~ - 入稿
生まれて初めて、印刷会社の入稿をしました。
イラレファイルで提出すると、もうオンラインチェックとかしてくれて、感動しました。
今の時代って凄いですね・・・
そして入稿はすんなりと終わり、物が手元に届きました。
デザインしたものが手元にあるって良いですね。
2022/11/6 - 説明書
先にInu氏がボドゲ友達とテストプレーをしてくれそうだったので、大体のルールを書いて、データを投げました。
"2022/9/29 - 瞬間風速を求めて" に記載してますが
カードを出す→リアクションをする。
という超ドシンプルになったのに加えて、皆が
"飛ぶぞ"
を言えるように。そして筋肉は優しいので協力ゲームとなりました。
後はInu氏が良い感じに作ってくれ、それを僕が見て、表現の ?? を校正したりしました。
ルールがシンプルなので見やすい説明書になったと思います。
2022/11/19 - テストプレー & 完成(?)
順序は逆になってしまいましたが、この脳筋ゲーム。
何を隠そう、まだテストプレーをしていませんでした。
なぜなら面白いと確信しているから。
すみません、アホみたいな解答ですね。
この辺も実は少しだけ理由があって、
このゲームは筋肉の衝撃と圧倒的なアホゲーのため、
メモ書きくらいの試作品だと文字通り衝撃がないな
と考えたためです。
ルールは超シンプルで、散々に酔った大人でも遊べるゲームです。
そのためデザインが決まれば、ルールは後からテストプレーしながら修正が出来ると思ったからです。
以上がデザイン先行でテストプレー出来ていなかった理由となります。
この日は僕の家にチームメンバーが遊びに来る日でした。
"サイコロヒーロー"のテストプレーを行ったり、酒盛りをしながら、処女作"クロネリア"の大変だった事などなど笑いながら遊んでました。
最期に、こいつもさせて欲しい・・・(ッス、っとこの筋肉たちを出し、テストプレーをしました。
結果は、初めて見るチームメンバーからも好評で、げらげら笑いながらプレーしました。
2022/11/20 - 失敗
ここまでが実は書き溜めていて、もう完成した。と自分の中では思っていたのですが起こるべくして事は起こりました。
どうやら利用規約に触れてしまったようで、公式様から優しく販売STOPを頂きました。
商用利用と商品可能の違い、肖像権とモデルリリース、CC0などなど…
無知が故に起こってしまい、猛省しました。
ただ優しい筋肉マンは、諭してくれるだけでペナルティは一切ありませんでしたので、本当ありがたいです。
作ってしまった物は、個人的に遊びたいと思います。
いきさつ
2022/11/20- 苦悩
さて、ここから僕の苦悩が始まります。
というのも、ここまで見て頂いた方になら分かる通り、
僕は完成した気持ちでいました。
しかし肝心のカードデザインの刷新が必要になった今、またひねりだないといけません。
完成した理想像が存在するのに、歯がゆく・・・
やはりリアル筋肉はインパクトがあるので、採用したい気持ちはありつつも、肖像権の壁が厚く悩みました。
CC0でも撮った人が放棄しているだけで、実は肖像権は…なんていう記事も見かけ断念しました。
どうしようかな、とAIに描かせてみたり、悩み悩み…
そうしていると、Inu氏がやっぱりこの筋肉のシルエットを使いたい、と申し出てきて、さらに悩みました。
デザインを作る中で、あの理想のデザインと同等、もしくは超えていかなければあの作り出した物が浮かばれないなという気持ちもありました。
自分に出来る、最大のデザイン
そして筋肉を生かしたシルエット
"悩"をこの数行で何度使ったか分からないくらい、「う~ん」と唸る筋肉も痙攣してしまうくらい数日間めちゃめちゃ苦しみました。
2022/11/23~27 - デザイン最終形
悩みに悩み、ひねり出すように生み出したのがこちらです。
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左から順番にデザインしました。
①キレてないです、と、②キレてるよ に関してはひねり出した甲斐あって
良い感じなったと自負しています。
①キレてないです
は温厚な感じなのに思わず「お前、絶対キレてるじゃん」と突っ込みしたくなるようにしました。
青い文字(温厚な感じ)に赤枠で怒の感情を乗せてました。
おまけで、憎たらしく指を チッチッチッ とするの遊び心を加えました。
②キレてるよ
は最初に生み出した時も"筋肉"がキーワードになってました。
リアル筋肉はなくてもやっぱりキレてるよ!と言いたい、じゃあどうしようか・・・
そうだ!圧倒的、筋肉なら褒めるしかない
そうして身体全体を"筋肉"で覆い、
最高に""筋肉""なデザインになったと思います。
やはりオマケを付け加えたくなり、合いの手をつけてみました。
お気に入りは"手羽先の完全究極体"です。
③食ってみろよ、飛ぶぞ
こいつは実は没にしました。というのも、未練がましいのですが、
最初のデザインが自分の中でかなりお気に入りで、引っ張られました。
このシルエットは凄く綺麗で唯一残したものです。
せっかく飛ぶぞ、というのに決め台詞を
もっと最高に狂ってる感じにしたいな。
シルエットを生かしつつ、心象表現をしたいな。
この思いを持って作られたのがこちらです。
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バックには花火の様な、太陽の様なハッピー状態の心象風景に。
虹色でさらに狂気を足しました。
"飛ぶぞ"の文字は最初入っていなかったのですが、UIとアートワークを考えた時の、1つの思いとして
アクションする言葉はそのカードに書いてて欲しい
と思い、付け加えました。
さいごに
紆余曲折はありましたが、
ここまで個人的に格好良いデザインに出来たは元のおかげで
マッスルプラスさんには筋肉が引き締まる思いです。
ご指導も含め、本当ありがとうございます。
このゲームはゲムマ2023春で出しました。
販売STOPが出た旧デザインは、宣伝・告知物としてカード配布はOK。
と言って頂いたので、良いマッチョはもっと知られるべきだなと思い、
お言葉に甘え無料配布として、そっと置いておきました。
是非マッチョサイトにも行って見てください。
新デザインをご購入された方は
良かったら筋肉が巻き起こす風を感じて
お友達とゲラゲラ笑っていただければ、めちゃめちゃ嬉しいです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
あなたのページスクロール筋に感謝を