「四方よし」の仕事をしよう
2020年の3月から、コロナでお店の営業がテイクアウトだけになりました。それに合わせて、レストランの営業時間を短縮し、隣町にオープンしていたラーメン屋さんを閉店しました。
去年の夏から再び、店内でも食事ができるようになりましたが、あれから、経営がシンプルになって、私としてはとってもやりやすくなりました。
40人近くいたスタッフが半分になったから、それぞれの顔がちゃんと見れて、もっと繋がっている感じがする。このくらいの人数が、私には合っているのでしょう。
けれど、毎月の収支が今のところ微妙です(笑)。
ありがたいことに、政府からの多大な援助があったので、困ることは全くないのですが、いつも、いつも心躍る数字を、月末の損益計算書では、見たいのです。
先日、去年1年間の計算書を見ながら、ふと思い出しました。
日本にいた頃、地元のタウン誌で働いていた私が、町のレストランを毎月取材していた時のことです。
個人経営の小さなお店では、おかみさんや大将が、タウン誌に掲載するために色んなことを話してくれました。
そこで、気になった言葉があったのです。
「うちは、赤字覚悟でやっとるんよ。お客さんが喜んでくれたら、それでええけんねぇー」(広島弁です)
そう言った個人経営者が数人いたのです。
もちろん、それが本当かどうかは分かりません。だって、それが本当なら、その店は続かないはずですしね。(続いたとしても、経営者はどんなに大変でしょう!)
けれど、私は、そういった言葉に美徳を感じる、という人々がいることに疑問をもったのです。その言葉を発する人は、その言葉に魅かれる人が多いと知っていて、私にそう話してくれたのでしょうから。
赤字覚悟なんて、とんでもない!まあ、これは30年も前の話なので、さすがにそんな、昭和の言葉を美徳とする人は、もういないと思いますが。
斎藤一人さんの「仕事と人生」(SB Creative)の本の中には、「四方よし」の考えが紹介されています。
商売を始めてから、この「四方よし」の言葉に出会ったのは、とても幸運なことでした。
そして私はたびたび空を見上げます。
自分のやっていることが、天が、お日様が喜んでくれているだろうかと。
敬愛する、斎藤一人さんの本の紹介はこちらでも。