【詩】 山手線
あなたは 内まわり
わたしは 外まわり
またね
うん また
差し出したあなたの手に
わたしの手をかさねる
何気なくかわす握手なのに
これが最後かもと
ふと頭をかすめるから
ちょっとしたさよならを
永遠のものにおきかえてしまう
列車に乗ったあなたを
いつまでも追う
もう着いた?
すごく混んでて大変だったけど大丈夫だった?
いつものように
あなたからの優しいLINE
今着いた
押しつぶされそうだった もう最悪
山手線 大嫌い!
やさしいあなたへのLINEの返事
山手線
あなたは内回り
わたしは外回り
いつも
違う方向
でも
目的地 おんなじだったら
いつか きっと重なる
そう
思っていい?