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ミラノのカフェ・パスティチェリア5選 vol.21:イタリアのお菓子を食べるならここ、朝食からランチ、アペリティーボまで

お馴染みのミラノのカフェ特集、今回も美味しいお店を紹介していきたい。



1. フィオルディラッテ・ジェラテリエ(Fiordilatte Gelaterie)

こちらは地下鉄リマ駅(Lima)の近くにあるジェラート屋さん。

ジェラート屋とはいっても、ジェラートだけではなく、お菓子や軽食など、色々なものがある。

店名にもなっている「ミルクの花」(Fior di Latte)とは、イタリアのジェラートのフレーバーの一つで、いわゆるミルク味のジェラートである。

バニラなど香料も入れずに砂糖とミルクとスターチだけで作られる、ミルクの味をダイレクトに味わうことができるフレーバーである(これに卵黄を加えると「クレマ」(Crema)という味になる)。

ジェラートだけでもとにかく種類が多い。

カップに入ったミニサンデーや一口サイズのアイスケーキもあり。

ジェラートだけではなく、焼き菓子もある。

前に日本で流行ったマリトッツォも。

流行り廃りに関係なく、マリトッツォはイタリアのデザートの定番メニューである。

甘いものだけではなく、フォッカッチャやサンドイッチもある。

席も広々、休日の昼過ぎ、街の人で店内は賑わっていた。

種類豊富なお菓子たち、どれにしようか迷いながら、ミニアイス2.1€とクッキーを注文した。

店内にアンティークな電話と机があったので一緒に写してみた。

ナプキンに描かれたロゴが昭和レトロでかわいい。

ナッツたっぷりのクッキーに、マロングラッセのアイスケーキ、アイスケーキの方は一口サイズながらもミルキーなアイスがしっかり詰まっていてまるで森永乳業の「ピノ」のようであった。

この辺は何度も通っているはずなのに、思い切って入ってみたらジェラート以外にも色々なメニューがあり、思いがけない嬉しい発見。

ピノのような一口アイスを全種類制覇してみたいところである。


フィオルディラッテ・ジェラテリエ(Fiordilatte Gelaterie)

住所:Via caio secondo plinio, 33, 20129 Milano, Italy

営業時間:7:30-23:00(月曜から木曜)、7:30-24:00(金曜)、8:30-24:30(土曜)、9:00-24:00(日曜)

公式インスタグラム:@fiordilattegelaterie.milano



2. アンドレア・アプレア(Andrea Aprea | Caffè Bistrot)

こちらはポルタ・ヴェネツィア駅近くにあるルイジ・ロヴァーティ財団(Fondazione Luigi Rovati)に併設するカフェレストラン。

シェフのアンドレア・アプレア氏は、2024年にはミシュラン二つ星を取得するまでにも、様々な称号を獲得した輝かしい経歴の持ち主である。

ショーケースの中のケーキたち。

レストランは少し敷居が高いが、カフェだけの利用も可能とのこと。

カウンター席もあり。

友人とカフェ利用した際には、ランチ用のテーブルがセッティングされており、間も無くして片付けられたものの、マルニの食器が並べられていた。

レストランメニューの価格帯はこんな感じ。

お皿が可愛いのでつい撮影してしまう。

友人はティラミスやレアチーズケーキとカプチーノ、筆者はマキアート3ユーロとパスティチーノ2ユーロを注文した。

普段のカフェ代から考えると値段は高めであるが、ミシュランを取得したレストランでこのようにお手軽にお茶できると考えたらなかなかお得である。

隣接のルイージ・ロヴァーティ財団美術館も現代アートと華やかなイタリアの邸宅を楽しむことができる空間なのでおすすめである。

アンドレア・アプレア カフェビストロ(Andrea Aprea | Caffè Bistrot)

住所:Corso Venezia, 52, 20122 Milano, Italy

営業時間:9:00-21:30(火曜から土曜)、9:30-20:00(日曜)

公式ホームページ:andreaaprea.com



3. FAAK

こちらはイーゾラ地区近くに2024年4月にオープンしたばかりの新しいカフェレストラン。

FAAKのシェフのヴィヴィアナ・ヴァレーゼ氏は、もともとミラノのイータリー(EATALY)に入っていたレストランVivaのシェフであったが、Vivaの閉店後、このFAAKをオープンしたとのこと。

ナチュラルワインやピッツァ、ベーカリー、バーベキューをメインで提供するFAAK。

オープンから間もない2024年5月に訪問したが多くの人で賑わっていた。

厨房の中が見えるのも楽しい。

大きなオーブンがあり、いい香りが漂ってくる。

店内の装飾にもこだわりがあるようでオリジナルグッズも販売されていた。

ケーキもまるで菓子専門店に並んでいるような本格的で綺麗なケーキばかり。

アンティチョークやパプリカなど、野菜のタルトタタンもあり、変わったメニューだが美味しそう。

ショーケースには焼き菓子やブリオッシュがたくさん。

朝から夜までオープンしているので、朝ごはんのスポットとしても良さそう。

初訪問のこの日は、マキアート1.2€とフルーツケーキ5€を注文。

このフルーツケーキ、チョコレートがトッピングされているのが嬉しいポイント。

チョコチップやオレンジピールが入ったフルーツケーキ、20代の頃は生クリームたっぷりのケーキが好きだったけど、今では焼き菓子を頼むことが多い。

店内のインテリアが素敵なのでついつい写真をたくさん撮る。

コーヒー片手に焼き菓子を少しずつ食べる時間は幸せである。


FAAK Cibo e Vino a Ribellione Naturale

住所:Via Arnaldo da Brescia, 5, 20159 Milano, Italy

営業時間:7:30-23:00(火曜から土曜)、9:00-17:00(日曜)、月曜定休

公式ホームページ:faakfaak.it


4. パスティチェリア・マルゲリータ(Pasticceria Margherita)

こちらはランブラーテ駅近くにあるパスティチェリア。

今までノーチェックのお店だったのだが、たまたまToo Good To Goのアプリで高い評価を得ているのを見つけ、実店舗に行ってみることにしたわけである。


グリーンを基調とした店内には、広々とした喫茶スペースがある。

贈答用のお菓子も綺麗である。

ショーケースに並ぶ焼き菓子やパスティチーノ、ブリオッシュなど。

どれを選ぶか迷ってしまう。

パーティー用の大きなケーキも。

色々迷った挙句、パスティチーノ1.5€を二つと、マキアート1€をオーダーした。

ちなみに席料もかからず、価格を見ると色々なものが値上げする2019-20年くらいの価格帯であると感じた。

せっかくなのでテラス席に出てみる。

パスティチーノは1.5ユーロでありながらも、他のお店のものに比べて結構サイズが大きい。

マンゴーとピスタチオのパスティチーノ、どちらもしっかり食べ応えがあり、他の味も試してみたくなった。

ランブラーテと、少し中心部から外れるエリアのおかげであろうか、全体的にリーズナブルに感じたカフェ。

ミラノにまだこのようなお店が残っていて嬉しいと思うと共に、値上げしないで欲しいとも思ったのであった。


パスティチェリア・マルゲリータ(Pasticceria Margherita)

住所:Via Teodosio, 56, 20131 Milano, Italy

営業時間:7:00-20:00(水曜定休)

公式ホームページ:pasticceriamargherita.it


5. MUJI

ミラノのカフェ特集としてはちょっと特殊かもしれないが、ミラノの無印良品(MUJI)の限定メニューをここでは紹介しよう。

2024年現在、ミラノには三店舗の無印があり、確か2019年から食品も販売するようになったと記憶している。

また今、イタリアにはミラノの他にボローニャとトリノに各一店舗ずつ無印良品の店舗があるらしい。

リマ駅とポルタ・ベネツィア駅の中間、コルソ・ブエノスアイレス(Corso Buenos Aires)沿いにある店舗は、店舗面積も広く、様々な商品を扱っている。

無印良品のイタリア限定のメニュー、それはジェラートである。

ただジェラートは無印良品が作っているわけではなく、ミラノを拠点にジェラートやマカロン、チョコレートを製造・販売するエンリコ・リッツィ(Enrico Rizzi)がジェラートを提供しているとのこと。

参考:エンリコ・リッツィの店舗を扱った特集はこちら

ジェラートは日本を意識してか、小豆味や黒胡麻味、抹茶味がある。

もう一つのフレーバーは薔薇味である。

以前通りがかった時には柿味のジェラートもあり、なかなか他のミラノのジェラート屋さんではお目にかかれないフレーバーである。

3.5ユーロで二つのフレーバーを選べるジェラート、この時は抹茶味とあずき味にした(最後の最後まで黒胡麻と迷った)。

見ての通り、モリモリな盛り付けでありがたい限り。

まさかミラノで小豆味のジェラートを食べることができるなんて、感無量である。

店員さんに話を聞いたところ、イタリアの無印良品に限らず、ヨーロッパの無印良品は、日本で販売されているような無印良品の商品のみならず、現地からセレクトされたこだわりの商品も店舗で扱っているとのこと。

例えばイタリア・ミラノの店舗の場合、パスタソースやパスタ、ワイン、お菓子、ジャムなどが店舗入ってすぐの入り口に陳列されており、つい前を通ったついでに入りたくなるような造りになっている。

無印良品が欧州で破産?欧州市場で苦戦、などという報道を耳にしたことがあるが、業績をアップするためにも地元企業と手を組んで企業努力をしているという印象を受けた。

日本で買う値段に比べると、海外の無印はかなり値段が高い印象であるが、このイタリアオリジナルの商品を目当てに店舗を訪れるのもまた楽しいかもしれない。


無印良品(MUJI)

住所:Corso Buenos Aires, 36, 20124 Milano, Italy

営業時間:10:30-19:30

公式ホームページ:https://italy.muji.eu/

参考:「無印良品「欧州で破産」報道から見る変化の現実欧州より東アジア、国内も都会では「飽き」?」『東洋経済オンライン』(2024年4月3日付記事)



おまけ:イ・ジャルディーニ・デル・ジェラート(I Giardini del Gelato)(閉業)

最後にイーゾラ地区のジェラテリアを紹介する。

おまけとしているのは、2024年春に訪問した後、このジェラテリアが閉業してしまったためである。

ビジネスの街ミラノ、店舗のオープンそして閉店のサイクルも早いので、早め早めに記事をリリースしなければと思っている。

イ・ジャルディーニ・デル・ジェラート(I Giardini del Gelato)、ジェラートの庭という意味のこのお店は、メニュー表の通り、ジェラートの種類も多く、自然派の素材に拘っているとのことであった(青いマークがついているのがヴィーガンメニュー)。

他、アイスケーキも色々あり。


選んだのは、キウイとバナナのフレーバーであるキバナ(Kibana、ヴィーガン)とピスタチオ(砂糖不使用)。

アペリティーボの後に撮影したので暗めの写真であるが、フルーツの味がダイレクトに味わえるキバナと、砂糖不使用とは思えないほどミルキーで甘いジェラートは美味しかった。

こうして振り返ってみると、2024年春から夏にかけて食べたジェラートは、無印のものとこちらのものと合計2つだけであった。

数年前にこのnoteでジェラート特集を書いた時には張り切って食べ歩いたのだが、今ではなかなかジェラートを続けては食べることができないので、またこちらのカフェ特集で紹介していけたらと思っている。

イ・ジャルディーニ・デル・ジェラート(I Giardini del Gelato)(閉業)

住所:Via Pietro Borsieri, 11, 20159 Milano, Italy

参考:


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