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【読書】「発達障害の人の就労支援がわかる本」梅永雄二著③【職場定着をサポート】

今回の読書感想は
「発達障害の人の就労支援がわかる本」
梅永雄二著

梅永先生は
早稲田大学教授
臨床心理士
専門は発達障害の人の就労支援

テーマは
「職場定着をサポート」

発達障害の人にとって
「就職する」も大きな課題だが
その職場で長く働き続けることも
大きな課題



環境調整を相談

発達特性や配慮事項の共有

特性を企業に書面でみせる
根拠となる情報を提示する

情報はシンプルにすると
伝わりやすくなる

その情報を社内で共有してもらう
誰に、何を、どのように伝えればよいか
悩むことが減る


業務内容や勤務時間の相談

担当業務は相談して決める
本人、企業、支援者で
話し合って検討する


「トライアル雇用」の活用

トライアル雇用
原則3か月の試行雇用期間
有期雇用で賃金あり
問題がなければ継続雇用になる

職場実習
実際に仕事と同じ作業を体験できる
雇用契約ではなく賃金なし

職場体験
企業が職場を公開して
簡易的な体験の機会を提供する
雇用契約ではなく賃金なし


合理的配慮の相談

合理的配慮とは
生活の中で障害や社会的な障壁を
感じる人が配慮を必要としたときに
役所や企業など事業者が
負担になりすぎない範囲で配慮すること


職場の支援担当者を確認

担当者を確認しておくと
本人も職場側もお互いに安心
相談しやすくなる
窓口を一本化することで
情報を集約できる

企業によっては
精神保健福祉士など
医療は福祉の専門知識をもつ人を
担当にしている場合もある


職場定着支援

定期的にミーティング

月1回程度、一定期間で話し合う
本人、企業双方の課題を確認して
解決策、計画を立てる


休憩の調整

休憩のとり方を相談する
休憩のタイミングや時間の長さ
上司や同僚への報告方法
休憩中に「していいこと」
「してはいけないこと」を確認
「休憩時間は何をしても自由」
と勘違いしてしまうケースもある

発達障害の人は疲れやすい傾向がある
休憩を多めにとる
こまめに休憩をとる
などの工夫をすると職場定着しやすい


成果や目標を視覚化

定期的な相談のときの
検討材料として資料を活用

自己評価と他者評価の違い
を視覚化できる


まとめ

今回は
「職場定着をサポート」
がテーマでした

合理的配慮ででてきた
「感覚過敏」について気になりました

感覚には「過敏」だけでなく
その他にも「偏り」があるとされます

小学校のころ同級生で
よく周りから
「ボーとしっている」
「話しかけても返事がない」
と言われている友達がいました

今思うと
聴覚が「低登録」だったのかな
と思い返しています

「感覚の偏り」について
理解していると
なるほどと思うことが多くありました


「感覚の偏り」

感覚の偏りは4つのパターンがあり
・過敏
・回避
・低登録
・探求

筋肉に対する刺激を過剰に求める
「感覚探求」があると
・体の一部を動かし続ける(常同行動)
・他人に思いっきりぶつかる、激しく関わる
などの行動がみられるとされます

聴覚の感覚が「低登録」だと
授業中に上の空になったり
呼びかけても応じなかったり
がみられます

感覚過敏について
当事者の方が立ち上げている
「感覚過敏研究所」
というサイトをみつけました

非常に興味深い活動を
されている方がいますので
ご参照ください

次回は
「生活のサポート」
をみていきます

ではまた!

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